“生まれつき勝ち組”だなんて胡座をかいていられるのは、今だけよー。
誰もが認める努力の女・佐藤直子(27歳)は地方の下流家庭出身だが、猛勉強の末に東大合格、卒業後は外資系証券会社に入社。独力でアッパー層に仲間入りした「外銀女子」である。
そんな直子の前に“生まれながらの勝ち組”・あゆみが現れる。彼女の発言に、直子の自尊心は木端微塵に打ち砕かれてしまうのだった。
そんな時偶然の再会を果たしたのは、中学・高校時代の同級生“相原くん”。彼の言葉で、直子は自分がこの仕事を続けている意味に気づく。
しかしそんな矢先、上司からの一本の電話が。
東京で最後に笑うのは恵まれた女?...それとも、努力の女?
外銀は実力主義...じゃなかった?
台風一過。
45階から見下ろす東京の街並みは、青みを帯びるほど眩しく晴れ渡っている。
夏が終わり行くとは思えないほどの酷暑だが、外気と断熱ガラスで仕切られた会議室はヒンヤリと冷え切っていた。
「...そんなわけで持田さんにも、数セクション協力してもらって」
さ......
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この記事へのコメント
まずはその件についてお礼なり謝罪なりないの?