2018.06.03
理想の嫁 Vol.9ー女は、家庭に入って夫を影で支えるべきだ。
経営コンサルタントとして活躍していた美月のもとに、ある日突然義母から突きつけられた退職勧告。彼女は専業主婦となることを余儀なくされた。
内助の功。それは、古くから手本とされている、妻のあるべき姿。
しかし、美月は立ち上がる。
いまや、女性は表に立って夫を支える時代だと信じる彼女は、経営難に直面した嫁ぎ先をピンチから救うことができるのか?
「理想の嫁」一挙に全話おさらい!
第1話:嫁ぎ先は経営難!?セレブ妻となったはずの元キャリア女が嗅ぎ取った、一家に隠された真実
あれは、初めて豊の両親に挨拶した日のことー。美月は、義母の言葉に耳を疑わずにはいられなかった。
「山内家の嫁は、家庭に入って夫を支えるのが流儀です。仕事はすぐに辞めてくださいね」
「え…?」
突然、結婚の条件のように出された退職勧告。それは、幸せの絶頂にいたはずの美月を奈落の底へと突き落とした。
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第2話:「3代目が会社を潰す」は本当だった?ボンボン育ちの夫への、元コンサル妻の不安が的中した日
医院の経営について口出しするなと義母からはキツく言われているが、美月は、杞憂であって欲しいという願いとともに、恐る恐る豊に聞いてみることにした。
「医院はうまくいってるのよね…?」
すると、豊の口から思わぬ事実が飛び出した。
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第3話:キャリア女子が羨ましくてたまらない!?社会から取り残された孤独な専業主婦が、ついに奮起した夜
美月は、優里から連絡をもらって以来、ずっとこの日を心待ちにしていた。最近の話し相手と言えば、義母ばかり。しかも、ほとんど義母が話していて、美月は聞く側に回るため、自分から話すことなど滅多にない。
優里と真由子とは、互いに切磋琢磨してきた仲だ。気のおけない親友たちと心ゆくまで語り合えると心躍らせていたのだ。それに彼女たちにだったら、美月の最近の悩みも相談できるかもしれない。
しかし、再会後10分もしないうちに、美月は2人との間に溝を感じることとなる。
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第4話:“暴走する義母”に頭を抱える嫁が見出した一筋の光。経営難を乗り越えるため、家族がひとつになった夜
お昼時。お腹が減ったと騒ぎ始めた義母をあやしながら、美月はオフィスビルに入居する歯科の様子を遠目から伺う。外出用の小さなバッグを持ったOLや財布だけ持ったビジネスマンが、続々と歯科に入っていくのが目に入った。
−そういうことね。
美月はあることに気がつき、咄嗟に隣の義母に話しかける。
「お義母さん、私気がついたんですけど…」
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第5話:“嫁姑戦争”よりも恐ろしいのは、親族からの干渉!?家に突然現れた、鬼のような女の宣戦布告
「歯科医院の経営、うまくいっていないんですって?」
どこから聞きつけたのか知らないが、真紀子は医院の経営難を知っていたらしい。義母も美月も、何と答えたら良いか分からず、思わず顔を見合わせる。すると、真紀子はギロリと睨みつけ、こう吐き捨てた。
「千代子さんも美月さんも、山内家の嫁という立場に胡座をかいて、裕福な生活を享受してたんでしょう?あなたたちの責任よ」
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第6話:“親世代”とのジェネレーションギャップは埋められないのか?その古い価値観が、一家を破綻に追い込む
自分は、医院のためを思ってホームページの開設を提案したが、どうやら義父を不快にさせてしまったらしい。いや、この様子からは、逆鱗に触れてしまったと言っても過言ではない。
普段温厚な性格の義父に拒絶された美月は、自分がいかに無礼なことをしてしまったのか、深い後悔の念に駆られた。義母も豊も、義父がなぜこんなに怒っているのか全く見当もつかないという様子で、ポカンとしている。
そして1、2分の沈黙の後、義父は我に返ったように冷静さを取り戻し、落ち着いた声でこう尋ねたのだった。
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第7話:「跡継ぎはまだなの?」代々続く名家に嫁いだ女が直面した、後継者問題のプレッシャー
「法事の後、お茶でもいかが?千代子さんと美月さん」
思わぬ提案にギクリとする二人。ちらりと真紀子に目をやると、目は笑っていないし、口角も下がっている。
出来ることならば逃げ出したいが、そんなこと出来るはずもない。美月が戸惑っていると、義母がそっと“ある言葉”を耳打ちしてきた。それを聞いて美月も覚悟を決める。
こうして二人は、真紀子とお茶をすることになったのだった。
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第8話:「高学歴で専業主婦なんて、もったいない」バリキャリ女からの痛烈な説教にも揺るがない、1つの決心
「豊がイケメン歯科医として人気が殺到したらどうしましょ!そしたらメディアも黙っていないはずだわ!」
義母は隣でキャッキャと騒ぎ、豊もまんざらでもないようで、「俺、しゃべりが全然ダメだから困ったなあ…」と、謎の心配で頭を悩ませていた。ちなみに言っておくが、豊は決してイケメンの部類ではないので、心配無用だ。
おめでたい義母と豊に現実を突きつけるのも悪いので、美月は馬耳東風の姿勢を貫いている。
−あとは、オフィスへの認知度かしら…。
次なる課題に考えを巡らせていると、美月のスマホが鳴った。
第8話の続きはこちら
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Vol.10
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Vol.6
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