理想の嫁 Vol.4

“暴走する義母”に頭を抱える嫁が見出した一筋の光。経営難を乗り越えるため、家族がひとつになった夜

ー女は、家庭に入って夫を影で支えるべきだ。

経営コンサルタントとして活躍していた美月のもとに、ある日突然義母から突きつけられた退職勧告。彼女は専業主婦となることを余儀なくされた。

内助の功。それは、古くから手本とされている、妻のあるべき姿。

しかし、美月は立ち上がる。

いまや、女性は表に立って夫を支える時代だと信じる彼女は、経営難に直面した嫁ぎ先をピンチから救うことができるのか?

先週、嫁ぎ先の実態が明らかになり、図らずも義母とチームを組むことになった美月だが…?


−おはようみづきさんいつ

振動したスマホの画面を覗くと、義母から謎のメッセージが届いている。

不思議に思った美月が返信すると、今度はウサギのスタンプが5つ連続で送られてきた。

スタンプのウサギは、泣いたり笑ったり、悲喜こもごも。どれが義母の感情なのか、さっぱり分からない。そして、用件も全くわからない。

美月は何とか解読しようと試みる。すると1分もしないうちに、義母から電話がかかってきた。

「もしもし?スマホって慣れなくて難しいわね」

どうやら先ほどの謎のメッセージは、途中で送信してしまったもののようだ。スタンプもあれこれ探しているうちに全て誤って押してしまったというところだろうか。

美月は、義母のLINEの用件を尋ねてみる。

「ほら、今度美月さんが医院周辺の調査に行くって言ってたじゃない?いつかしら?」

義母は、先日の家族会議以来、美月と一緒に医院を立て直すと張り切っていた。

相変わらず「マイペンライ」(タイ語で「大丈夫」の意)を連発していて、美月は内心「医院は全然マイペンライじゃないけど…」と思うのだった。

「そうですね、水曜日はどうでしょう?」

「了解!じゃあ、その後はどこかで美味しいランチでも食べましょ。楽しみにしてるわ」

義母は、能天気な発言を残して、一方的に電話を切った。

【理想の嫁】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo