理想の嫁 Vol.3

キャリア女子が羨ましくてたまらない!?社会から取り残された孤独な専業主婦が、ついに奮起した夜

ー女は、家庭に入って夫を影で支えるべきだ。

経営コンサルタントとして活躍していた美月のもとに、ある日突然義母から突きつけられた退職勧告。彼女は専業主婦となることを余儀なくされた。

内助の功。それは、古くから手本とされている、妻のあるべき姿。

しかし、美月は立ち上がる。

いまや、女性は表に立って夫を支える時代だと信じる彼女は、経営難に直面した嫁ぎ先をピンチから救うことができるのか?

先週、嫁ぎ先の不穏な空気を確信した美月だが…?


「林さんちのお嬢さん、子ども生まれたのに仕事続けるんですって」

ある平日の昼下がり。

美月は、義母の“お供”で、銀座を訪れていた。義母は一人行動が苦手で、何かにつけて美月を同伴させる。

ひとりの時間も大切にしたい美月には理解しがたいが、義母は誰かと一緒にいないと不安で仕方ないらしい。

買い物を終え、『トリコロール』でお茶をしていると、義母が最近仕入れた話題を特ダネのように話し始めた。

「子どもがいるのに働くなんて、頼りない旦那なのかしらって思ってたの。そしたらね、旦那さん、大手事務所の弁護士だって言うのよ。驚いちゃったわ」

義母の中で、働く妻は、夫の稼ぎが頼りない女性という認識で、憐れみの対象らしい。

夫が高収入であるにも関わらず、妻が働く理由がさっぱり分からないという。

「仕事をする理由は、収入以外に、やりがいや自己実現、成長など、人それぞれだと思うので…」

美月が答えると、義母は腑に落ちない様子で、こう言い放った。

「でも、家庭生活を犠牲にしてまで仕事を続ける意義ってあるのかしら」

その言葉を聞きながら、やはり義母とは一生分かり合えない、そんな絶望感に襲われたのだった。

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