理想の嫁 Vol.2

「3代目が会社を潰す」は本当だった?ボンボン育ちの夫への、元コンサル妻の不安が的中した日

ー女は、家庭に入って夫を影で支えるべきだ。

経営コンサルタントとして活躍していた美月のもとに、ある日突然義母から突きつけられた退職勧告。彼女は専業主婦となることを余儀なくされた。

内助の功。それは、古くから手本とされている、妻のあるべき姿。

しかし、美月は立ち上がる。

いまや、女性は表に立って夫を支える時代だと信じる彼女は、経営難に直面した嫁ぎ先をピンチから救うことができるのか?

義父のおかしい様子に気がついた美月は、嫁ぎ先の不穏な空気を察知するが…?


「歯科医過剰問題か…」

休日の朝。

美月が『ブーランジェリースドウ』の食パンをトースターにかけ、コーヒー豆を挽いていると、豊がソファでぼそっと呟いた。

「どうしたの?」

美月がコーヒーミルを回す手を止めて聞き返すと、豊は新聞をパラパラめくりながら続けた。

「今日の新聞記事に、歯科医過剰問題が大きく載っててね。今現在、全国にある歯科医院の数は、コンビニよりも多いんだよ。大変な時代になったよなあ」

豊の話を聞きながら、美月の頭の中に、先日の義父の言葉と経営難の文字がフラッシュバックする。

−医院にコンサル会社を雇おうと思う…。

突然の相談に違和感を覚えた美月は、目的や経緯を突っ込んで聞いてみたものの、義母に制止されたこともあって、あの日は結局何も話してもらえなかった。

しかし、義父の様子から、何かを隠していることは明らかだ。

−豊は、どう思っているんだろう…。

医院の経営について口出しするなと義母からはキツく言われているが、美月は、杞憂であって欲しいという願いとともに、恐る恐る豊に聞いてみることにした。

「医院はうまくいってるのよね…?」

すると、豊の口から思わぬ事実が飛び出した。

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