理想の嫁 Vol.6

“親世代”とのジェネレーションギャップは埋められないのか?その古い価値観が、一家を破綻に追い込む

ー女は、家庭に入って夫を影で支えるべきだ。

経営コンサルタントとして活躍していた美月のもとに、ある日突然義母から突きつけられた退職勧告。彼女は専業主婦となることを余儀なくされた。

内助の功。それは、古くから手本とされている、妻のあるべき姿。

しかし、美月は立ち上がる。

いまや、女性は表に立って夫を支える時代だと信じる彼女は、経営難に直面した嫁ぎ先をピンチから救うことができるのか?

先週、美月がホームページの開設を助言すると、義父が断固拒否。その訳とは…?


「ホームページの開設には反対だ」

義父の力強い声が、レストランの店内に響きわたる。

そして義父は、怒りを露わにしながら乱暴にビールグラスをテーブルに置いた。途端にグラスから泡がこぼれ落ちる。

和やかなムードが一転、張り詰めた空気がその場を覆っていた。

嫁いで1年。美月は、こんなにも感情を露わにする義父の姿を初めて見た。

自分は、医院のためを思ってホームページの開設を提案したが、どうやら義父を不快にさせてしまったらしい。

いや、この様子からは、逆鱗に触れてしまったと言っても過言ではない。

普段温厚な性格の義父に拒絶された美月は、自分がいかに無礼なことをしてしまったのか、深い後悔の念に駆られた。

義母も豊も、義父がなぜこんなに怒っているのか全く見当もつかないという様子で、ポカンとしている。

そして1、2分の沈黙の後、義父は我に返ったように冷静さを取り戻し、落ち着いた声でこう尋ねたのだった。

「歯科医にとって最も大切なこと。それは、何だと思うかね?」

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