大阪LOVERS Vol.6

西も東も、女心は変わらない?大阪女の涙のワケは、全国共通の“アレ”だった

あなたが大阪に抱くイメージは、どんなものだろうか?

お笑い・B級グルメ・関西弁。東京とはかけ離れたものを想像する人も少なくないだろう。

これは、そんな地に突然住むことになった、東京量産型女子代表、早坂ひかりの大阪奮闘記である。

東京から大阪に転勤することになったひかりは、結婚を視野に入れていた隆二と離れ離れに。大阪で孤軍奮闘することを決意したが、先輩の淳子から大阪鉄の掟を叩き込まれて意気消沈。

更に隆二の浮気疑惑に動揺して、ミスを犯し東京に戻ったひかりに、まさかの隆二からのプロポーズが…!


「それにしてもひかりちゃん、思い切ったな。」

意外とやるやん、と淳子はオレンジジュースに手を伸ばす。

大阪に戻って次の日曜日、ひかりは淳子を誘って北浜『ノースショア』にきていた。

レトロな建物が立ち並ぶ川沿いの街は、大阪の中心地からほど近い場所とは思えないほど、ゆったりとした時間が流れている。

「大阪に来る前の私だったら、喜んで受けていたと思います。自分でも正解かわからないけど、後悔はしてません。…今のところ。」

そういってため息をつくひかりを、豪快に淳子が笑いとばす。



「隆二が描く未来と、私が手に入れたい幸せは、少し違うの。」

突然のプロポーズを受けた翌日、いつになく機嫌がいい隆二に、心を決め切り出した。

やり遂げると決めた仕事を、投げ出すことはしたくないこと。結婚相手として考えたとき、今のままでは信頼できないこと。今、自分がいたい場所は、隆二の横ではないこと。

自分でも驚くほど冷静に話せたが、隆二は、「その理由だけでは納得はできない」と顔を真っ赤にして、体を震えていた。

隆二の描く未来には、確かにひかりは存在するはずだ。自分に従い支えてくれる存在として、またそれを幸せだと受け入れるかわいい奥さんとして、描かれているはず。

「…だけどきっと、私はそれじゃ満足できない。今は大阪で、自分の方法で勝負してみたいの。だから、私は大阪に帰る。」

「…俺が悪かった!」

隆二の、絞り出すような声が突き刺さる。

「どうしてもひかりを諦めたくない。時間を置いて考えてほしい。俺も、自分を見直しますから…。」

弱々しい声ですがる隆二に、ひかりは決定的な言葉を告げることはできなかった。



「あれやな、“距離を置く”ってやつやな。まあ、この先どうなっても後悔ないようにすんのが一番!選んだ道でめっちゃ頑張ればいいねん。」

いつも前向きな淳子の言葉に、胸がぽっと温かくなる。

こんな人と一緒に居られる人は幸せだろうな…、と、ふと気になっていたことを聞いてみることにした。

「淳子さんって、お付き合いされてる方いらっしゃるんですよね?どんな方なんですか?」

「あー、ただのおっさんやで!そんなことよりも、ちょっと話あんねんけど…」

聞かれたくないことなのだろうか。サラリと話題を変えた淳子のトーンが、低くなる。

「絵美子、ちょっとやばいかもしれん。」

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