大阪LOVERS Vol.4

東京女に浮上した、まさかの二股疑惑。“大阪追放”へのカウントダウンのはじまり、はじまり!?

あなたが大阪に抱くイメージは、どんなものだろうか?

お笑い・B級グルメ・関西弁。東京とはかけ離れたものを想像する人も少なくないだろう。

これは、そんな地に突然住むことになった、東京量産型女子代表、早坂ひかりの大阪奮闘記である。

東京から大阪に転勤することになったひかりは、結婚を視野に入れていた隆二と離れ離れに。大阪で孤軍奮闘することを決意したが、先輩の淳子から大阪鉄の掟を叩き込まれて意気消沈する。

そして出会ったばかりの絵美子や太郎と大阪流お食事会の最中に、なんと東京にいる隆二に浮気疑惑が持ち上がり…?!


―隆二が浮気…?

ひかりは部屋の中で一人、頭を抱えこんだ。

神楽坂のスパニッシュバルで初めて隆二と出会ったのは、もう2年も前のこと。

梨花がセッティングしたお食事会に遅刻してきた上に、ずっとスマホを手に無表情。彼の第一印象は決して良いものではなかった。

なんとなく連絡先の交換をしただけなのに、翌日になってデートのお誘いがあったときの驚きは、今でも覚えている。

「ひかりちゃんと話がしたかったけど、あの日はクライアントから緊急の連絡が入るかもしれなくってさ。ちゃんと話せなくてごめん。」

そうまっすぐひかりの目を見て話す隆二のことを好きになってから、もう2年も経つなんて。



結局、隆二と連絡がついたのは、日曜日の昼を過ぎてからだった。

―電話でれなくてごめん、気付かなかった。このスタンプ何?

いつものテンションのメッセージに、ほっとしつつも心のざわつきは増すばかり。震える手で、電話を掛ける。

「隆二、何度も電話してごめんね。ちょっと気になることがあって電話したの。…昨日の夜、ミッドタウンにいたよね?」

精一杯いつもどおりを演じたつもりだが、声の震えは隠せているだろうか。

「ああ、いたよ。大学の同期がシンガポールに行くことになって、その壮行会。でもなんでひかりが知ってるの?いま大阪でしょ?」

「…同期って、もしかして、まりやさん?」

池上まりや、隆二の早稲田時代の同期。

学生時代はファッションショー(ワセコレ)にも出ていたちょっとした有名人で、欧州系コンサルティングファームに就職してからは、何かにつけ同業の隆二に連絡を寄こしてくる。

付き合って半年くらいの頃にも同じようなことがあり、その時もただの同期だと説明されたが、納得できずにもめたのだ。

結局、ひかりが折れる形で決着したのだが、また同じことの繰り返しなのだろうか。

「……。だとしたら、何?そもそも俺の質問に答えてないよね?どうせ友達から何かいわれたんだろうけど、もっと自分の頭で考える癖をつけたほうがいい。思い込みだけで発言されても迷惑だから。」

―考えたってわからないから、聞いてるんじゃない…!

そう怒鳴り散らしたい衝動に駆られたけれど、池上まりやならそんなバカなことはしないだろうと思うと、黙るしかなかった。

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