SPECIAL TALK Vol.19

~日本古来の規律から生み出されるサービスこそ、日本の財産である~

金丸恭文氏 フューチャー株式会社グループCEO

大阪府生まれ、鹿児島県育ち。神戸大学工学部卒業。1989年起業、代表取締役就任。産業競争力会議議員、規制改革会議委員、内閣官房IT本部本部員、経済同友会副代表幹事、NIRA代表理事を務める。

マジョリティ側に寄る日本人。我慢ができない日本人

金丸:逆に日本人のよくないところはどこですか?

フランク:我慢が足りない、ということでしょうか。日本人のオーナーは先行きが少し不透明になると、早い段階で売却する方が多いですね。辛抱強く待つことができない。ハワイの不動産は多少の上下はあっても、相対的にみると価値は上がり続けています。だから「ずっと持っていれば、大変な価値になるのに……」と思うことがよくあります。

金丸:日本人は行動がマジョリティに寄りますからね。10人のうち8人が売却しようと言い出すと、全員が売却してしまう。売らない側になるというリスクを取る人が少ない。サクセスストーリーは、そのリスクを取った1人か2人にしか訪れないのに。8人売れば価格は下がりますが、そこでどれだけ我慢できるかが勝負なんです。

フランク:日本人は普段は我慢強いのに、なぜかビジネスになると我慢ができない。そこが面白いですよね。それから日本人はとても優しい。優しすぎて人を傷つけたくないから、毅然とした態度で断るのが、本当に下手です。不動産を紹介していても買うのか、買わないのか、まったくわからない(笑)。

金丸:いざ世界に出て戦うとき、いかにしてそういう弱さと向き合っていくかは大きな課題です。まずは日本人の強さと弱さを知ることが、自身を変える第一歩になります。世界を舞台に活躍するフランクならではのアドバイスをありがとうございます。

フランク:日本の方には、もっと自国の良さに目を向けてほしいですね。日本は素晴らしい国なんですから。

ハワイでも和食が空前のブーム。2016年には日本の横町が完成

金丸:最後に東京カレンダーということで、ハワイの最新の食事情を教えてください。「ザ・リッツカールトン・レジデンス・ワイキキ・ビーチ」には、四谷にあった名店、中澤圭二さん率いる『すし匠』が海外初出店となりますね。

フランク:和食はハワイでも大人気なので、私もすごく楽しみにしています。今のハワイのホットスポットといえば、チャイナタウンです。若いシェフが伸びていて、最近オープンした『LIVESTOCK TAVERN』は、いつも賑わっています。それから、ラーメンブームがスゴいことになっていて、『麺屋武蔵』などの日本のラーメン店が続々オープンしていますが、特に豚骨ラーメンの『アグラーメン』はローカルの人たちから支持されていますね。

金丸:麺類といえば、うどんも流行ってますね。

フランク:『丸亀製麺』はナンバーワンですよ。いまや1時間待ちは当たり前。日本の市場が限界にきているから、どこも海外に出て勝負しているんですね。あとはアッパークラスだと、『鉄板焼 銀座おのでら』や『日本料理店 凛花/RINKA』は非常に人気が高い。『すし匠』も観光客だけでなく、地元の人たちにどれだけ支持されるかが注目です。

金丸:この夏には、フランクが携わる日本風の屋台村がオープンするそうですね。

フランク:「ワイキキ横丁名店街」という名称で、「ワイキキ・ショッピング・プラザ」の地下にオープンする予定です。日本のデパ地下や横丁みたいな雰囲気が大好きで、なんとかハワイでできないものかと、ずっと画策していました。

金丸:念願が叶うんですね。どんなお店が入るのですか?

フランク:全部で16店舗なんですが、お好み焼き、うどん、天ぷら、居酒屋、寿司屋などの11店が入る「桜小路」と、縁側のような雰囲気でお茶やカフェが楽しめる「縁側カフェ&バー」と、有名なラーメン屋が4店入る「ラーメン街道」の3つのエリアに分かれています。

金丸:フランクの日本愛が伝わってくるネーミングと構成ですね。

フランク:今でも日本食は十分楽しめますが、どこも価格が高いんです。もっと気軽に味わってもらいたい。あとは日本流のサービスを根付かせたいと思っています。ハワイには世界中から美味しいものが集まってきますが、味とサービスの両立となると、まだまだですから。

金丸:日本の心を熟知しているフランクだからこそ、実現できる事業だと思います。完成が楽しみですね。今日は日本の強さと弱さを再認識しました。ありがとうございました。

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