SPECIAL TALK Vol.109

~世界で一番愛される字を書きたい。世界を舞台に活躍する書道家へ~

令和のニューリーダーたちへ


「弘法筆を選ばず」ということわざがあるほど、達筆だったことで知られる弘法大師空海。その誕生1,250年を記念して今年5月、高野山で大法会が行われた。

大法会で屏風に大書された作品と、VR(バーチャル・リアリティ)作品を奉納したのが、書道家の青柳美扇氏だ。

幼少から書道に親しんできた青柳氏はひょんなきっかけから、観衆の前で大きな作品を書き上げる書道パフォーマンスに出合う。

それ以来、作品づくり、書道パフォーマンス、さらにはデジタルを取り入れたVR作品など、長い伝統を持つ書道の世界に革新の風を吹き込み続けている。

若き書道家のこれまでの歩みを振り返りながら、私たちが日々触れている文字の奥深さや伝統をもとにしたアートの可能性まで語り尽くす。

青柳美扇氏 1990年、大阪府生まれ。フランス、アメリカ、中国をはじめ、世界10ヶ国以上で書道パフォーマンスを披露。国内ではイベントや式典パーティー、商品発表会などに多数出演。サッカー天皇杯決勝では、約6万人の観客を前にオープニングアクトを務める。ゲーム『モンスターハンターライズ』の筆文字ロゴや、手塚治虫原作のアニメ版『どろろ』の題字・墨絵を担当。国立競技場貴賓室の巨大屏風作品を手掛ける。書の立体アートにも挑戦し、個展を開催。「伝統×革新」をテーマに、新しい書道の魅力を伝えている。2021年10月24日放送されたMBS『情熱大陸』に出演。



金丸:本日は書道家の青柳美扇さんをお招きしました。お忙しい中、ありがとうございます。

青柳:こちらこそ、お招きいただいて光栄です。

金丸:本日の対談の舞台は港区東麻布の『膳司 水光庵』です。石田知裕料理長は以前、『京都 吉兆 嵐山本店』で副料理長を務めておられました。「真正日本料理」を掲げていらっしゃいますが、実は、石田さんは週末、習字教室を開かれているそうです。

青柳:そうなんですか!

金丸:お店の表札もご自分で書かれたとか。

青柳:なんだかお料理がますます楽しみになってきました。

金丸:青柳さんは書道パフォーマンスで知られていますよね。たとえば2020年元旦のサッカー天皇杯決勝。

青柳:選手のみなさんが登場するまでの間に、2メートル以上のパネルに2チームの名前を書かせていただいたときですね。今までで一番多い、約5万8,000人の前で披露しました。

金丸:試合直前に観客の興奮を一気に高める大役でしたね。

青柳:書き終わった瞬間、地鳴りのような「うおー」という歓声が聞こえてきて。「最高!書道やっててよかった!」って感動しました。

金丸:パフォーマンスのほかにも、ロゴなどのお仕事もされています。

青柳:代表的な作品でいうと、手塚治虫先生の『どろろ』のアニメ版や、ゲーム『モンスターハンターライズ』の題字やロゴを手掛けました。そのほかお客様に納品する作品も書きますし、5月には弘法大師空海の誕生1250年の記念大法会がありました。

金丸:弘法大師というと、書道家にとっては神様のような人ですね。

青柳:そうです。私が書いた字を奉納させていただいて、書道人生の中で一番の経験です。

金丸:まだお若いんだから、一番と言い切るのは早くないですか(笑)。ところで青柳さんのお好きな字は?

青柳:楽しいの「楽」です。意味はもちろんのこと、字源に遡ると喜び舞う様子が見てとれるのも好きです。

金丸:では、今日は楽しい対談にしましょう。これまでの青柳さんの歩みを振り返りながら、幼少期のこと、書道パフォーマンスについてもじっくり伺います。どうぞよろしくお願いします。

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