SPECIAL TALK Vol.112

~庭師として素晴らしい日本文化を守り、次の世代へと伝えていきたい~

令和のニューリーダーたちに告ぐ


スウェーデンに生まれた少年は、あるとき遠い異国の地、日本に興味を抱いた。

どこにでも英和辞典を持ち歩き、ひたすら日本語と日本の歴史を勉強し続けた少年は、高校卒業後に海を渡る。

造園会社で修業を積み、庭師として、日本人として生きる覚悟を決めた青年は、帰化して村雨辰剛(むらさめたつまさ)と名乗ることとなる。

最近は園芸番組やテレビドラマでも姿を見かけることの多い村雨氏だが、庭師と役者という異色の二足のわらじを履きながら、どのような存在を目指しているのか。

日本文化にどっぷりと浸かった村雨氏の目を通して、これからの日本、日本文化のあるべき姿を探る。

村雨辰剛氏 1988年スウェーデン生まれ。幼い頃から日本に興味を持ち、独学で日本語の勉強を始め、「日本で日本人として暮らしたい」という目標を持つ。高校卒業後に来日し、語学講師として働き始め、23歳のとき、さらに日本の伝統文化に関わる仕事がしたいと造園業に飛び込む。見習いから庭師となり、26歳のときに念願の帰化が実現、村雨辰剛への改名を果たす。現在は庭師だけでなく、NHK大河ドラマ『どうする家康』への出演など役者としても活動の舞台を広げている。


金丸:本日は庭師の村雨辰剛さんをお招きしました。お忙しいところありがとうございます。

村雨:こちらこそお招きいただき光栄です。

金丸:本日の対談の舞台は『RESTAURANT ENJYU』。メインシェフはイタリアン出身ですが、和の要素も加え、旬の食材をふんだんに使ったイノベーティブ・フュージョンをいただけるそうです。「八芳園」が誇る美しい庭を眺めながら、食事をいただきましょう。

村雨:こんな素敵な場所でランチをいただけるなんて光栄です。とても楽しみです。

金丸:普段のお食事は和食が多いんですか?

村雨:気分によりますが、一番好きなのは和食、特に焼き魚ですね。だから焼き魚定食をよく食べます。

金丸:いかにも日本人といった感じですね(笑)。村雨さんはスウェーデン生まれで、日本に帰化されています。庭師として修業したのち、独立されたと伺っています。手掛けているのは、伝統的な和風庭園なのでしょうか?

村雨:はい。僕は日本の伝統文化を日本のものとして、しっかりと残していきたいと考えているので、和風庭園しか造らないと決めています。

金丸:お仕事は基本的にひとりでされているんですか?

村雨:そうです。完全な一人親方ですね(笑)。自分でできないことがあるときや、重機を入れるような現場であれば協力してもらいますけど。

金丸:さらに最近では、俳優としても活躍されていますね。

村雨:庭師の仕事は満足のいくものができても、そこまで多くの人に見てもらう機会がありません。一方で、映像作品はたくさんの人に見てもらえるし、いただいた役を自分で練って、みんなと一緒にひとつの作品を作り上げるので、庭造りとは違った面白さがあります。

金丸:遠く離れたスウェーデンから日本にいらっしゃって、しかも帰化するほどに日本や日本文化のことを愛してもらえる。ひとりの日本人としてありがたく感じます。今日は村雨さんの幼少期からいまに至るまでのお話をじっくり伺いながら、日本文化や今後日本が目指すべき方向についてお話をお伺いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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