ポン女 Vol.12

「条件がいい男」と「ドキドキする男」どっちを選ぶ?明日で最終話!「ポン女」全話総集編

あえて飲まない"ソバーキュリアス"が流行っている今。

でもやっぱりシャンパンが好き!

港区界隈に夜の帷が下りる頃、あちこちで「ポン!」と軽快な音を立ててシャンパンが開く。

そこに突如として現れる美麗な1人の女がいる。

彼女の名は、天堂麗香。人呼んで「ポン女」。

港区とシャンパンをこよなく愛し、この地の治安と経済の発展のために生きる伝説の女。

今夜、港区のどこかでシャンパンを開栓してみたら、わかるはず!

きっと、彼女は現れる…。

「ポン女」一挙に全話おさらい!

第1話:港区でシャンパンが開く場所に、なぜか必ず現れる女。彼女の目的は一体…

「私たち、幸せになるって約束したじゃない!!」

律は身じろぎもせず、菜々子から少し外れた壁を穴が開くほどじっと見つめている。

「お願い…私を見て…」

菜々子の瞳からは、とめどなく涙が溢れ、もはや鼻水も涙もわからなくなっていた。律は菜々子の手を自分の体から引き離し、1歩退くと、今度は菜々子の目を見て言ったのだった。

「ごめん、菜々子。好きな人ができた。彼女、妊娠してるんだ」

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第2話:「自分だけ幸せになるなんて許せない」婚約破棄された27歳女が決行した復讐とは

「構わないでください。クリニックの仕事の面接に来たのに、パーティーに連れてこられて…。私、婚約破棄されたばかりで、人生で1番落ちているんです。こんなよくわからないところで働けません!」

うっかり口が滑った。菜々子の声に、会場の面々が気づき、視線が2人に集まっていた。

「人間万事塞翁が馬、っていうじゃない。人生の起伏は、起こるべくして起こるものよ。つまり…」
「何が…言いたいんですか?」

菜々子はぎゅっと唇を噛み、うつむいた。

第2話の続きはこちら

第3話:“東京アメリカンクラブ”でのパーティーに潜入したら、業界人がずらり!そこで驚愕の裏事情を知り…

菜々子が天堂美容クリニックに勤め始めてから2週間が経った。

「菜々子、それ夕方5時までに終わる?」

菜々子は、朝からクリスマス美容セットの梱包に手を動かし続けている。麗香の知り合いのインフルエンサーたちに手紙をつけて送るのだ。

「どうでしょう?仮に時間までに発送が終わっても、新年に発売するニューイヤーキットのニュースリリースを作って、明日収録のテレビショッピングの台本もチェックしないと」
「でも、今日のパーティーはいろんな人が集まるから、一緒に来てほしいのよ」

第3話の続きはこちら

第4話:高級ブランド品を男に買うだけ買わせて、キス止まり。貢がれる女の手腕とは

「実は…今付き合っている彼のことでちょっと…」

キイナは、現在アートディレクターをしている壮介という男と付き合っている。2人は、2年前に食事会で知り合った。

壮介は優しいし、顔もタイプなのだが、いつも仕事が忙しく会う時間が限られている。そんな彼が「一人っ子だから、ゆくゆくは神戸の実家に戻り、仕事のベースは関西に置きたい」とキイナに告げたそうだ。

「好きは好きなんですが…。結婚して関西に行くのはちょっと…」

第4話の続きはこちら

第5話:離婚したい夫と、離婚したくない妻。両者の言い分には相容れない理由があって…

「あそこにいる男性なんだけど、どうしても離婚したいのに、奥様が“うん”と言ってくれず困ってるんだって」
「要するに離婚できるよう手を貸してほしい、とかそういう相談ですか?それって弁護士案件だと思いますけど」

麗香の元には、さまざまなジャンルの相談が舞い込んでくる。

所有しているビルに空き物件が出たから借り手を見つけてほしいとか、子どもを幼稚舎に入れたいから関係者を紹介してくれとか。

できないことは「それは無理だわ」ときっぱり断ることも麗香は心得ている。しかし……。

第5話の続きはこちら

第6話:六本木のタワマンに住むセレブ妻が、夫から突然離婚を迫られ…。動揺した女は…

「そうですか…。主人は、私と離婚したがってるんですね」

公佳は、同じ六本木の高級レジデンスに住む鷺坂なるみから「ダイエット食品やコスメのモニターに協力をしてあげて」と言われ、天堂クリニックにやってきた。

だが、いきなり麗香から“離婚問題”について切り出されたのだ。

「なるみさんから、美容クリニックにお誘いいただいた時から、変だなとは思っていたのですが…」

第6話の続きはこちら

第7話:「出会ったとき、彼は既婚者でした…」わかっていても別れられない女の本音

「あら?麻美さん。彼、帰っちゃったけどいいの?」

いきなり麗香が女性に声をかけた。

「菜々子、こちら麻美さん。よくこういう場所でお会いするの」

ただならぬ様子に菜々子は会釈だけに留める。麻美も小さく会釈を返す。そして、すがるように麗香に尋ねた。

「麗香さん…私の何がだめなんでしょうか?」

第7話の続きはこちら

第8話:男の人と2人で飲むの、久しぶりかも…。楽しくて深夜3時まで一緒にいたら、意外な展開に…

「麗香さんとご一緒して高級シャンパンたくさん飲んでるけど、やっぱりビールが美味しいです」

早坂も、同感だな、とグラスを掲げる。

住んでいる場所、最近見ているNetflixとYouTube、休日の過ごし方…。もともとパーティーでアルコールが入っているだけに、どうってことのない会話が続いていく。

― 男の人と2人で飲むのって、久しぶりかも…。

ふと早坂と目が合った時、カウンターに伏せた早坂のiPhoneが震動し始めた。

第8話の続きはこちら

第9話:年末は積極的にアプローチしてきた彼。年明け女に急に冷たくなったワケとは

「新年会とキイナのバースデーだけど、私、1人で行くから、1週目は実家でゆっくりしてきたら?」
「いえ、一応、収録から仕事始めます。新年会は行きますけど、キイナさんのバースデーは遠慮してもいいですか?」
「もちろん」

実は昨日、近藤と早坂から3人で1月6日に新年会でもしようと誘われたのだ。

「もう年末なんて…早いですね」

今年は今日で仕事納め。思わず、1人で感慨に耽っていると、ピンポンと来客を知らせるインターフォンの音がした。

第9話の続きはこちら

第10話:結婚を決めた理由は「なんとなく」だった。惰性で決断したことを女が後悔したワケ

― 近藤さんって、いつでも紳士的だわ。

「早坂は来れなかったけど、菜々子ちゃんとゆっくり話してみたかったから嬉しいな」
「ありがとうございます」

菜々子は、とりあえずと笑顔を作るが、話が続くか不安もあった。

2人きりで会うのは初めてだし、前回は早坂が会話をリードしていた。近藤と菜々子は、どちらかといえば、聞き役だ。

そんな菜々子の様子に気づいたのか、近藤が話をふってきた。

第10話の続きはこちら

第11話:「彼のこと好きになれたら、幸せになれるのに…」ドキドキする相手としか付き合えない女の運命は…

お料理は美味しかったし、近藤との会話は思っていた以上に楽しかった。話が面白いというよりは、自分の知らない世界を垣間見るという意味で。

「よかった。この後、軽く飲みに行かない?」
「明日、収録で早いんです」

当たり障りのない理由をつけて、菜々子は断った。そして、「タクシーを呼ぶ」という近藤を制し、駅が近いから歩いて帰りたい、と通した。

店を出た時、ちょうど通りかかった空車のタクシーが2人の前に停車した。グッドタイミングとばかりに、無理やり近藤を乗せて見送った。

第11話の続きはこちら

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