港区界隈に夜の帷が下りる頃、あちこちで「ポン!」と軽快な音を立ててシャンパンが開く。
そこに突如として現れる美麗な1人の女がいる。
彼女の名は、天堂麗香。人呼んで「ポン女」。
港区とシャンパンをこよなく愛し、この地の治安と経済の発展のために生きる伝説の女だ。
◆これまでのあらすじ
早坂に惹かれつつある菜々子。年明け、早坂、近藤の2人と新年会の約束をしていたが、待ち合わせ場所に早坂は現れず…。
▶前回:年末は積極的にアプローチしてきた彼が、年明けになって急に女に冷たくなったワケとは
Vol.10 別れた理由
早坂が来ないことにガッカリしたものの、菜々子は近藤と2人で『中国飯店』に入った。
クロークにコートを預け、折目正しいクロスのかかったテーブルに着く。
「菜々子ちゃん、なんでも食べたいもの注文して」
菜々子は、少し離れたテーブルの客が大きなフカヒレの皿をサーブされてい......
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この記事へのコメント
シャンパンどころか今日は何飲んだかも不明。