港区界隈に夜の帷が下りる頃、あちこちで「ポン!」と軽快な音を立ててシャンパンが開く。
そこに突如として現れる美麗な1人の女がいる。
彼女の名は、天堂麗香。人呼んで「ポン女」。
港区とシャンパンをこよなく愛し、この地の治安と経済の発展のために生きる伝説の女だ。
◆これまでのあらすじ
ある夜、菜々子が麗香と出かけたパーティーに途中からやってきた早坂。「抜け出してビールを飲みに行こう」と誘われたが…。
▶前回:「出会ったとき、彼は既婚者でした…」わかっていても別れられない女の本音
Vol.8 久しぶりのサシ飲み
菜々子は、早坂と、パーティー会場を抜け出した。冷たく乾いた外気がピリリと頬を刺す。
麗香には「会場で知り合った方と外でお茶してます」とLINEしておいた。
「近藤さんとは、大学の同級生なんですか?」
横を並んで歩く、早坂を見上げ聞いた。
「うん。かれこれ、14......
この記事の続きは月額プラン会員への加入、
またはアプリでコイン購入をすると読めます
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント
それにシャンパンの話な割に、生ビールの方がおいしいとか言っちゃってるしねぇ。