愛とは、与えるもの。
でも、与えすぎる愛は時に、相手を押しつぶしてしまうことがある。
愛情豊かなお嬢様・薫子(26)は、そんな“重すぎる愛”の持ち主。
「適度な愛の重さ」の正解とは……?
その問いに答えを見いだすべく、改めて恋愛と向き合った女の、奮闘物語である。
「えっ?ひでくん。今、なんて?」
キラキラとした泡が立ち上る赤のスパークリングを片手に、薫子は問いかけた。
席の向かいでは、恋人の秀明が気まずそうにうつむいている。
今日は、付き合って3ヶ月記念日のデート。
再来週に控えた“付き合って100日記念日”に何をしようかと、その作戦会議を持ちかけてすぐのことだった。
「だから、別れようって言ってるんだよ。正直、薫子といると疲れるんだ」
秀明は、無慈悲にも同じセリフを繰り返す。
聞き間違いではなかった。薫子は今、別れを切り出されているのだ。
「うそ、そんなこと言わないで。私に悪いところがあったら全部直すから。ひでくんにもっと好きになってもらえるように頑張るから」
楽しいはずのデートから一気にどん底へ突き落とされた薫子は、弱気ながらも食い下がる。
しかし秀明は目も合わせずに、さらなる追い討ちとなる決定的な言葉を突きつけた。
「薫子さ。お前、重いんだよ…」
この記事へのコメント
でもさすがに26歳で社会人経験ないのは微妙かも。
時間が有り余ってるから追いかけすぎちゃうのかも。
薫子ちゃんみたいな子がいいって男の人もいると思うけど、ドンピシャで出会うの難しいかな?
紹介かお見合いか。。。