三茶食堂 Vol.12

男と女の人生にズバッと切り込む、イケメン店主のストーリー「三茶食堂」全話総集編

毎週金曜日に、ひっそりとオープンする“三茶食堂”。

世田谷の地元民や業界人がよく訪れるというこの店には、年齢や性別を問わずさまざまな人が来店する。

この店のオーナーの直人(45)曰く、ここで繰り広げられる人生相談を聞いていると、東京の”いま”が知れるのだとか…。

さて、今宵のお客さんは?

「三茶食堂」一挙に全話おさらい!

第1話:「家賃は13万5千円、彼氏なし」現実を直視した29歳女が手放して正解だったモノ

「ちょっと直人さん、聞いてくださいよ〜!今日はクリスマス。世間は幸せカップルで溢れているっていうのに、なんで私は今年も彼氏がいなくて、1人寂しくここにいるんだと思いますか?」

彼女は渋谷にあるIT関連会社勤務で、名前は真帆(29歳)。

キラキラ女子しか入れないと評判の会社で頑張っている彼女は、今日はいつにもまして荒れているようだった。

この店は大々的な宣伝もしていないし、来るのは常連か紹介の人ばかり。だがたまにこうやって、面白いお客さんがやって来るのだ。

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第2話:「他に男がいたなんて…」清楚系な元カノに裏切られて以来、女性不信に陥った40男の悲哀

「今日も寒いねぇ」

一成が、僕に聞こえるかどうかくらいの声でポツンと呟く。低いジャズが流れる店内に、小さなため息が響き渡った。

現在彼女募集中とのことだが、寄ってくる女性は沢山いるのにガードが固く、中々交際に発展しない。イイ男過ぎる彼の牙城を、女性たちが崩せないから?そうではない。

…彼の心は傷ついたビー玉状態で、絶賛”女不信”なのだ。

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第3話:「妻は、変わった。子供を産んでから…」夫の心の隙間に入り込んだ、ある女の存在とは

「あの…ここって、お店ですか?」

見慣れぬ顔だった。普段は常連客しかいないため、ここに店があることを知らない人の方が多い。だが今日は珍しく、一見さんがやって来たようだ。

「えぇ、そうですよ。三茶食堂って言います。看板も出してないですけど」
「予約してないんですけど…大丈夫ですか?」

茶色のトレンチコートをさらりと着こなすその男は、この界隈では珍しいスーツ姿だった。

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第4話:「このご時世、さらに結婚が遠のいた…。」30代独身女性の嘆きを一掃してくれた、ポジティブ思考とは

誕生日なのに行く当てもなく、派手なパーティーもできなくて、イケメンオーナーが1人でやっている三茶食堂の扉を開け、オーナーの直人さんに泣きつく。

「夏美ちゃん、今日誕生日なの?それはおめでとう」

—よし、今日はとことん飲もう。お金ならある!…というか、直人さん奢ってくれないかな?

だけどそんな淡い期待を抱いていた、私が馬鹿だった。後にとんでもなく冷たい一言を浴びせられることになるとは露知らず…。私は半分ヤケになって飲み始めた。

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第5話:「男性からの誘いが断れなくて…」なぜか毎回ダメ男に捕まる女が、無意識のうちにやっているコト

「麻友ちゃんどうしたの?なんか、顔色悪くない?」

直人さんが心配そうに私の顔を覗き込む。私は毎回男性と、こうなってしまう。

みんな最初は好きだと言ってくれるのに、付き合った途端に私のことなんておざなりになる。浮気だって何度もされたことがある。

「私って、なんでこんなに男運がないんだろう…世の中にもっと誠実で優しくて、素敵な男性はいないのかな。どうして私って、こんな男性たちを引き寄せてしまうんでしょうか…?」

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第6話:「本当の父親は、誰なんだ…」男を狂わせた魔性の女。1年後に男が知った残酷な真実とは

ここ最近結婚願望が強まっているため、マッチングアプリや友人からの紹介など様々な方法にトライしているが、一向に彼女ができないのだ。

経営している会社は軌道に乗っており、“注目の若手経営者”としてメディアにも度々顔を出している。条件は悪くないはずだ。なのにデートをしても次に続かない。

…なぜなら一度会うと冷めてしまい、その女性に興味を持てなくなってしまうのだ。

「いい出会いがないんですよね…。少しいいなと思う子がいても、お金目当てなんだろうなぁと考えてしまって。やっぱり元カノと別れたのがダメだったのかな…」

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第7話:「子供は、まだ?」結婚2年目の妻に向けられた、周囲の無神経な攻撃から救ってくれたのは…

「あの…空いていますか?」

どうして私は、この『三茶食堂』の扉を開けたのだろう。普段は通い慣れたところにしか行かないのに、裏路地にポツンとあるその店に、吸い寄せられるように足を向けた。

「ご新規さん、かな…?もちろん空いていますよ。外は寒いし、どうぞ中へ」

40代半ばくらいだろうか。テレビで見たことのあるような、有名な俳優に似た顔立ちの男性に優しく言われ、その笑顔になぜか心がほっとした。

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第8話:翌朝帰宅した彼からは、安っぽい香水の匂いがした。38歳女が年下男にハマったら…

「直人さん。今日は軽めな感じでお願いします。鶏の胸肉でサラダとか…。脂身の多いお肉はNGなので、いろいろすみません」

若い彼氏に釣り合うよう、私は必死だった。食事もかなり気にしていたし、大好きなお酒も糖質の低いハイボールに限定していた。それも、老化を少しでも食い止めたいために。

「歳をとりたくないなぁ…本当に、老化が止まってほしい」

思わず、私は大きな声で本音を漏らしていた。

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第9話:「毎回、食事だけして解散。これってただのメシ友?それとも…」女の本音が分からぬ28歳男の決断

『三茶食堂』のカウンター席でビールを飲みながら、脳裏に今日の出来事が蘇る。“もう考えないでおこう”と思うのに、考えずにはいられない。

「はいこれ、つまみ。凌くん、今日はピッチが早いね〜」

明太子入りの卵焼きとともにビールを出してくれた直人さん。彼が作るこの卵焼きは、僕の大好物でもある。

「今日、昼間に偶然元同期に会ったんですけど。今の自分と比較したら、俺って全然ダメだなぁと思い始めて」

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第10話:夫の財布を開けると、女の家の光熱費の領収書が…。38歳の妻がそのあとにとった驚きの行動とは

「男の人って、浮気をする生き物って言いますもんね。だから仕方ないですよね」

—夫の浮気は、私のせいじゃない。結婚10年目、そりゃ浮気くらいするよね。

ただ、さっきから何度自分にそう言い聞かせてみても、胸の痛みは消えてくれない。結婚して10年。連れ添ってきた夫の浮気が発覚し、虚しさと悲しさで押し潰されそうだ。

浮気はするより、されたほうが辛い。そんなわかりきったことを、この歳にしてまさか自分が痛感することになるなんて、思ってもいなかった。

第10話の続きはこちら

第11話:こんな狭い世界での嫉妬に狂っていたなんて…。27歳の女が、3ヶ月スマホを手放して見えた世界

私は毎日必死で働いて、せめて家のアドレスくらいは「三茶です」と言いたいから、無理をして家賃15万を捻り出しているのだ。それなのに里奈は彼氏と一緒に、クロスエアタワー住まい。

毎回彼女の投稿はわかりやすく“高層階に住んでいる”アピールがされており、それがより一層、私を苛立たせるのだ。

「男に出してもらっているお金でいい思いをするなんて、許せない」

見た目なら、私だって負けていない。なのに里奈だけいつもいい思いをしており、それがどうしても許せなかったのだ。

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