ミーハー女 Vol.7

「彼女いないって言ったのに…」。平気で嘘をついていた男の、身勝手すぎる言い分とは

日々、新しいショップやレストランがオープンし、アップデートを繰り返す街・東京。

東京で、そのすべてを楽しみつくそうとする女を、時として人は「ミーハー女」と呼ぶ。

ミーハー女で何が悪い?

そう開き直れる女こそ、東京という街を楽しめるのだ。

PR会社に勤務するミハル(27歳)も、最新のものをこよなく愛する「ミーハー女」である。

ただミハルの場合は、恋愛においてもミーハーであり、それが人生を少しだけハードモードにしていたのだ。

◆これまでのあらすじ

PR会社で働くミハル。仕事で一緒になった匠からのアドバイスを受けながら、良い恋愛をするために努力をしていたはずだったが…


ー匠さん、話がありますー

ミハルは眉間にシワを寄せ、画面を睨みつけるように見つめながら、携帯を握りしめた。

どうして都合のいい女になってしまうんだろう。どうして騙されてしまうんだろう。そんな言葉が頭を巡っていると、匠から返事が届く。

ーごめん。今、買い物中。夜ご飯は予定あるけど、その後、お茶でもしよっかー

携帯の画面をぼんやりと眺めながら、ミハルは一連の出来事を思い返した。



ーこれって運命かも!

季節はもう冬になるというのに、ミハルの心は春の日差しをうけたように、浮き足立っていた。

迫り来るクリスマスを一人で過ごすまいと、手当たり次第に参加していた食事会。そこでようやく、彼に出会ったのだ。白金高輪在住、東大卒の起業家。ハーフのようにはっきりとした目鼻立ちをした彼は、その輝かしい経歴に負けないくらいの輝きを見た目からも放っていた。

食事会2軒目で、何気なくした映画の話。すると、好きな映画だけでなく、好きなセリフまで、驚くほどに一緒であることが発覚。すっかり盛り上がった2人は、デートの約束を取り付けたのだった。

「こんなに好きなものが合うだなんて、すごくない?今回はステータスだけじゃないよ!」

デートに向かう道すがら、ミハルは祐里奈に喜んで報告した。祐里奈はミハルの勢いに圧倒されているようだったが、すぐに冷静な意見を口にした。

「いいねぇ〜。でも、そんなに素敵な彼だったら、彼女とかいないの?」

「それはもう、チェック済み!もう2年くらい、彼女いないんだって」

自信満々に返事をするミハルに、祐里奈も釣られたように明るい声を出した。

「それは優良物件!ミハル、しっかり捕まえてくるんだよ」

「もちろん!」

意気揚々と電話を切ったミハルは、この後に”運命の彼”から衝撃の事実を知らされることになるとは、まだつゆほども思っていないのだった。

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