人生の定点観測~東京女の就活事情~ Vol.9

“若さと美貌”は通用しないと気づいたとき、賢い女はどうする?「東京女の就活事情」全話総集編

「男女平等社会」と言われて久しいこのご時世、大学時代の最終章ともいえるのは4年時の「就職活動」。

この時の選択は、その後の人生を大きく変えるGATE(入口)だ。

これは、時に賢く、時にあざとく自分の人生を選択していく成城大学出身の3人の女たちのストーリー。

若さと美貌、また裕福な実家というバックグラウンドを兼ね備えた女子大生たちの、22歳(就職内定時)・23歳(社会人1年目)・27歳(社会人5年目)時点の人生を描いたものである。

「人生の定点観測~東京女の就活事情~」一挙に全話おさらい!

第1話:「就活=婚活」お嬢様女子大生の“イージーモード”な人生観

「就職活動」というものが、いまいちピンと来ていない。それよりも駐妻となるための、“婚活”に近いと考えていたのである。

これまでの人生、幸せは“与えられるもの”だと思っていた。

―自分はそういう星の下に生まれた人間―

漠然と、そう信じていたのである。だが現実は、もちろんそんなに甘くはないー。

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第2話:「23歳・美女・外資CA」婚活市場価値“最高峰”を自負する強気な女が落ちた、運命の恋

連日30度超えを記録していた、あの夏の日。その気温をさらに超える中東・ドバイへの片道分のeチケットと、スーツケース2つ分の大荷物を持って、英理佳は羽田空港にいた。家族と、友人の葵と沙耶も駆けつけ、別れを惜しんでくれた。

―これから、どんな暮らしが始まるのかしら…?

家族と友人に別れを告げながら、機内に乗り込む。皆と別れる寂しさもあったが、それよりもこれから始まる中東での暮らしに、期待で胸を膨らませていた。

このとき英理佳は、23歳。美しさと若さ、そして“CA”の肩書がついた自分は無敵だ、と信じて疑っていなかった―。

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第3話:医師と結婚し、海外で永住権を獲得。夢が叶っても満たされぬ、元CA27歳の胸の内

「Happy Birthday Erika」

ダニエルはそう言いながら、優しく微笑みかけてくれた。今日は英理佳の27歳の誕生日、シドニーに移住して4年が経っていた。

どんな時も穏やかで頼りがいがあり、旦那として申し分ない彼と結婚したのは2年前のこと。

いつしか英理佳は、航空会社を退社した日のことから、これまでを思い出していた。

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第4話:「女子=一般職」に潜む罠。総合商社への就職を狙う22歳女に立ちはだかる壁とは

「女の子だし、一般職の挑戦も考えてみたら?まぁ、商社一般職は昨今、早稲田や慶應の女の子たちも狙っていて、さらに狭き門になっているけどね」

自分でも分かりきったことを他者に言われると、なおさらそれに抗おうとしてしまうのは、葵の昔からの癖である。

―総合職で、総合商社に就職したい。

葵はいつの頃からか、このような将来像を抱くようになっていた。

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第5話:「美人で“適度に働く子”が、男の理想」エリート商社マンの本音に愕然とした女

巷では、「顔選考」と噂されているほど美人揃いの、葵が勤める総合商社。

公言こそしないものの、そこに勤める誰もが、それを自明のことだと認識している。

そのため、毎年この時期になると、社内は「どの美人一般職が、自分たちの部署に来てくれるのか」の話題で、ひと盛り上がりするのが常である。

一方で葵は、そんな社内の内情をどこ吹く風としながら、配属されたプラント部門にて、これから始まる仕事に燃えていた。

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第6話:「付き合っている長さは関係ない」交際半年でプロポーズされた、計画的な27歳美女の秘密

葵は、総合商社に一般職として入社したものの、総合職のような働き方をした。

お食事会に自分磨き、自身の持つ美しさを最大限に生かして軽やかに生きる同期や、先輩たちの姿を見て、自身の働き方が正しいのか迷う時もあった。

ただひたすら、葵は入社してから仕事に生きてきた。入社して4年目を迎えた春、そんな葵にとある転機が訪れる。

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第7話:「苦労知らずのお嬢様」可愛いだけで生きてきた、元ミスコン優勝者の就活事情とは

4月中旬のある日、沙耶は大学近くのカフェにて、いつも通り親友の英理佳と葵と集まっていた。

ただ1つ、3年生の時までと大きく違うのは、話の内容が就職活動一色であることだ。

今日も英理佳が、3人の中では1番のしっかり者の葵に、就活選考フローで必須となっている「筆記試験」の相談をしている。

就職活動は、面接試験が注目されがちだが、そこにいくまでには書類選考があり、さらにはほぼ同じ段階で、受験者の学力レベルを計る筆記試験があるのだ。

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第8話:「なんとなく」CAになった若き美女の、予想もしなかった悩みとは

「皆CAになった後はどうしたいとかあるの?」

すると先程まで盛り上がっていた会話が、急に静かになってしまった。一番に口を開いたのは、やはり香織である。

「目標かぁ。ずっとCAになりたくて生きてきたしなぁ。でもこれからフライトが始まって、国際線も飛べるでしょ。先輩たちの話を聞いてると、お食事会とか商社マンばっかりで、結婚してみんな駐在妻になって。。私達、女として勝ち組だから、何にも心配ないと思ってる!」

この香織の意見に、その場にいたメンバーは大方同意しているかのような、空気になったところで、この日は解散となった。

「女として勝ち組、かぁ。」

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