ポイズン・マザー Vol.12

開業医の家に嫁いだ女の、地獄のような結婚生活。名誉と引き換えに失ってしまった、何よりも大切なもの

「親を大事にしろ」

人はそう、口を酸っぱくして言うけれど。
生まれてくる親を、子は選べない。

名誉や金にすがった親の“自己愛”の犠牲となった、上流階級の子どもたち。

代々続く地方開業医の娘として生まれた七海(31)も、そのうちの一人であった。

父の死をきっかけに、母は本性をあらわした。そんな母との関係に苦悩する女の、“幸せをかけた闘い”が幕をあけるー。


父の死後、少しずつ様子がおかしくなっていく七海の母・真由美

七海は、諒太との結婚を決めるが、母は諒太の学歴や生い立ちなど何もかもが気に入らず、断固として認めようとしない


さらに “親に祝福されない結婚”に対する世間からの冷たい視線に苦しみながらも、ついに七海は結婚式を挙げ、ようやく母から脱却したのだった。

一方、母・真由美の本心とは−?


母の本心


桐谷家に嫁いだ、あの日。

私の心を満たしたものは、愛する男と一緒になったという幸福感よりも、これまで味わってきた苦痛から逃れられたという解放感だ。

結婚披露宴は、帝国ホテルで執り行われた。私は、夫が一目惚れしたというこの極上の笑顔を顔にはりつけて、高砂から会場を見下ろして......


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