恋と友情のあいだで 〜里奈 Ver.〜 Vol.12

「ただの浮気なんかじゃない」夫を欺き、不貞を美化する妻を待ち受ける“罰”

―あの頃の二人を、君はまだ覚えてる...?

誰もが羨む生活、裕福な恋人。不満なんて何もない。

でもー。

幸せに生きてるはずなのに、私の心の奥には、青春時代を共に過ごした同級生・廉が常に眠っていた。

人ごみに流され、都会に染まりながらも、力強く、そして少し不器用に人生を歩む美貌の女・里奈。

運命の悪戯が、二人の人生を交差させる。これは、女サイドを描いたストーリー。

7つ年上の直哉との結婚した里奈は、裕福な専業主婦生活を満喫するものの、仮面夫婦に陥ってしまった

そんな中、里奈はサークルの同窓会で再会した廉と、ついに結ばれてしまう

そして二人の関係に気づいた友人・未祐の企みにより、直哉が里奈の異変に勘づき始め...?


毎月の赤い印を確認した瞬間、私は大袈裟なくらい大きく安堵の溜息をついた。

「まさかたった一晩で」とは思っていたが、生理が来るまでの数日間は毎晩不安に襲われ、うまく眠ることすらままならなかった。

だが、またいつ直哉があの夜のように怒りをぶつけてくるか分からない。

...そう、怒り。

あれは、愛情なんかじゃない。

支配欲が満たされず、“所有物”として扱っていた女の裏切りに対する怒りだ。

女なら誰しも一度抱かれれば、その男が自分に対してどんな感情を抱いているか分かってしまう。

プライドの高い直哉は決して本心を口に出したりしないが、私の不貞に勘づいているのかもしれない。

「もう30歳になるんだから、リナもそろそろ“ママ”になってもいいだろ。それに、十分自由も満喫したんだし」

事が済んだあと、直哉はワザとらしいくらいに優しく私の髪を撫でて囁いた。これが彼の、私をコントロールするやり方なのだ。

しかし当然ながら、10年越しの恋を成就させたばかりの私に、母になる覚悟などあるはずもなかった。

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