―あの頃の二人を、君はまだ覚えてる...?
誰もが羨む生活、裕福な恋人。不満なんて何もない。
でもー。
幸せに生きてるはずなのに、私の心の奥には、青春時代を共に過ごした同級生・廉が常に眠っていた。
人ごみに流され、都会に染まりながらも、力強く、そして少し不器用に人生を歩む美貌の女・里奈。
運命の悪戯が、二人の人生を交差させる。これは、女サイドを描いたストーリー。
派手な女子大生生活の後、総合商社での理不尽な社会人生活に疲弊した里奈は、7つ年上の直哉との結婚したが、仮面夫婦に陥ってしまう。
そんな中、里奈は廉の結婚式に呼ばれ、彼への友情が変化し始める。そして、サークルの同窓会で再会したとき、ついに廉を誘ってしまった。
「廉の泊まってるホテルで、二人で飲もうよ」
私が思わずこんなセリフを口にしてしまったのは、「里奈、二次会いく?」と、廉がお酒で赤く染まった顔を向けたときだった。
無防備な笑顔が困惑に侵されていくのを、私は何かの実験でも観察するように、どこか客観的に眺めていた。
—や......
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この記事へのコメント
でもそのほうがいいよ、終わりが見えるから。
プラトニックなままだと、一生友だちを隠れ蓑にできちゃうもん。
背後に忍び寄る思わぬ敵って…