恋と友情のあいだで 〜里奈 Ver.〜 Vol.2

「俺の子ども産んでよ」。女が“寿退社”という甘い救済策に溺れるとき

―あの頃の二人を、君はまだ覚えてる...?

誰もが羨む生活、裕福な恋人。不満なんて何もない。

でもー。

幸せに生きてるはずなのに、私の心の奥には、青春時代を共に過ごした同級生・廉が常に眠っていた。

人ごみに流され、都会に染まりながらも、力強く、そして少し不器用に人生を歩む美貌の女・里奈。

運命の悪戯が、二人の男女の人生を交差させる。これは、女サイドを描いたストーリー。

派手な女子大生生活を送っていた里奈は、ちゃっかりと総合商社の内定を勝ち取ったが...?


それなりの代償を払いつつも、総合的に見れば随分とお得に過ごした女子大生時代は、あっという間に終わった。

あの“ボーナス期間”を惜しむ気持ちはあったが、髪を落ち着いた色に染め直し、リクルートスーツに身を包んで爽やかに新社会人っぽく振る舞う自分も悪くない。

新しい環境や人に馴染むのは得意ではないが、就活の最中も内定式も入社式も、私の側には廉がいたから安心だった。

それに私は、世間的にも評価の高い、総合商社の総合職という仕事を得たことを素直に誇らしく思っていた。

“若くて可愛い女の子”という身分に甘んじず、きちんと地に足のついた人生を歩もうとする自分は、きっとなかなかの評価に値するはずだ。

もちろん廉の協力も大きかったが、私なりに結構な労力と時間も費やしたのも事実だ。

だが、内定を勝ち取っただけで“一人前”だなんて調子に乗るのは、とんでもなく甘かった。

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