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ノリオとジュリエット Vol.11

結婚に、恋や愛は必要ない。格差婚の現実に打ちのめされた、平凡すぎる男の絶望

ゲーム機器メーカーの京都本社に勤める一ツ橋紀夫(ひとつばし・のりお)は正真正銘の庶民。

“普通”で平凡な日々を送る紀夫が出会った美女・萬田樹里(まんだ・じゅり)は、なんと全国に名を轟かせる老舗和菓子屋のひとり娘。

そして次第に距離を縮めていくふたりを悲劇が襲う。密かに出かけた一泊旅だが、樹里の許嫁・貴志にすべてを知られてしまっていたのだ。

貴志は紀夫の家にやってきて「手切れ金500万で樹里と別れてほしい」と迫る

一旦は身を引く紀夫だったが、家を出てきたという樹里を受け入れ、ふたりは束の間の蜜月を過ごす。

しかしやはりきちんと話をしなければと、紀夫は樹里の両親に会いに行くことにした。


両親との面会


紀夫は先頭を切って、老舗フレンチ『おがわ』の2階へ足を踏み入れる。

そこにはすでに、樹里の母親らしき和服姿の女性と、父親らしく堂々とした態度で座るジャケット姿の男性がいた。

「初めまして、一ツ橋紀夫と言います。今日は、お時間をいただきありがとうございます」

固い表情......


この記事へのコメント

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私だったら和菓子屋より任○堂の社員の方が良い‼️本当に京都の中京上京辺りのの老舗さんは変なプライドがあってイケズ。
2018/08/18 05:3999+
No Name
役不足→力不足
2018/08/18 05:1399+Comment Icon11
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そんなに長くも深くも付き合ってないのに結婚前提って挨拶にいけるなんて
ノリオ良いように使われてるよ
2018/08/18 05:3674Comment Icon1
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ノリオとジュリエット

この世には、本人の力だけでどうにもならないことがある。

「生まれ」や「家柄」は、その最たるもの。

誰も傷つけず、傷つかずに生きていきたければ、決められた階層を飛び越えようなどと願わないに限る。

身の程をわきまえること。

それこそが、幸せになるための必要条件なのだから。

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