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ノリオとジュリエット Vol.7

京都のご令嬢と禁断の一泊旅行。恋に溺れる2人の密会と、破滅へのカウントダウン

ゲーム機器メーカーの京都本社に勤める一ツ橋紀夫(ひとつばし・のりお)は正真正銘の庶民。

“普通”で平凡な日々を送る紀夫が出会った美女・萬田樹里(まんだ・じゅり)は、なんと全国に名を轟かせる老舗和菓子屋のひとり娘。

樹里からデートに誘われ距離を縮めていくふたりは、紀夫の部屋で一夜を過ごす

しかし翌日、ふたり一緒に出かけたカフェで紀夫が3年前に別れた元カノ・一二三薫とばったり再会

すると薫は紀夫に「樹里はやめた方がいい」と忠告。さらには「私とやり直そう」と言いだし、紀夫を困惑させる。


「これこれ!この宇治抹茶のエスプーマ!これが食べたかってん」

少女のようにきゃっきゃと喜ぶ樹里に、紀夫は「それは良かった」と父親のごとく目を細めた。

この日はお茶のお稽古帰りだという樹里と待ち合わせ、彼女がどうしても行きたいと主張する『茶匠 清水一芳園』にやってきた。
......


この記事へのコメント

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No Name
親の意に反する(?)相手を、親のテリトリーの宿に連れていく無神経さは凄いな。
2018/07/21 05:2999+Comment Icon2
No Name
お嬢ちゃんの息抜きに振り回された、かわいそうな男
2018/07/21 05:1399+Comment Icon1
No Name
樹理のどこがいいのかしら。
ただの自分勝手なお嬢さんだわ。
2018/07/21 05:2899+
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ノリオとジュリエット

この世には、本人の力だけでどうにもならないことがある。

「生まれ」や「家柄」は、その最たるもの。

誰も傷つけず、傷つかずに生きていきたければ、決められた階層を飛び越えようなどと願わないに限る。

身の程をわきまえること。

それこそが、幸せになるための必要条件なのだから。

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