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ノリオとジュリエット Vol.9

金より愛。京都・老舗和菓子屋のご令嬢が、愛する庶民男のためにすべてを捨てた夜

ゲーム機器メーカーの京都本社に勤める一ツ橋紀夫(ひとつばし・のりお)は正真正銘の庶民。

“普通”で平凡な日々を送る紀夫が出会った美女・萬田樹里(まんだ・じゅり)は、なんと全国に名を轟かせる老舗和菓子屋のひとり娘。

距離を縮めていくふたりだが、偶然にも紀夫が3年前に別れた元カノ・一二三薫と再会。すると薫は紀夫に「樹里はやめた方がいい」と忠告し、「私とやり直そう」などと言いだす

そんな中、一泊旅行に出かけた紀夫と樹里を悲劇が襲う。なんと、樹里の許嫁・貴志にすべて知られてしまっていたのだ。

さらに貴志は紀夫の家にやってきて、「手切れ金500万で樹里と別れてほしい」と迫るのだった。


−何だったんだ?今のは…。

自室に戻った紀夫は、クーラーのスイッチを入れるのも忘れてただ呆然と立ち尽くした。

「500万円で、樹里と縁を切ってほしい」

つい先ほど、樹里の婚約者だと名乗る男は確かにそう言った。

まさか自分の、平凡で普通な人生に、こんな場面がやっ......


この記事へのコメント

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樹里の行動って、いちいち唐突。でもって薫は出てくるたび神経にさわる。どっちの女も好きになれない。
2018/08/04 05:2799+Comment Icon1
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三角関係かと思いきや四角関係!
薫は百瀬?だっけ??が、樹里の婚約者だってことは知らなかったんだよね?
知ってて紀夫に言わなかったってことはないよね??
2018/08/04 05:3881Comment Icon1
No Name
京都の高嶺のご令嬢キャラを設定するなら旧華族や旧宮家、由緒ある神社、寺の娘にした方が個人的にすんなりと頭に入るんだがなぁ。
2018/08/04 05:2354Comment Icon5
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ノリオとジュリエット

この世には、本人の力だけでどうにもならないことがある。

「生まれ」や「家柄」は、その最たるもの。

誰も傷つけず、傷つかずに生きていきたければ、決められた階層を飛び越えようなどと願わないに限る。

身の程をわきまえること。

それこそが、幸せになるための必要条件なのだから。

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