―私、もしかして不妊...?ー
結婚相談所に助けられながら、気が遠くなるほど壮絶な婚活を経て、晴れて結婚ゴールインを果たした女・杏子。
一風変わったファットで温和な夫・松本タケシ(マツタケ)と平和な結婚生活を送り、はや2年。
34歳になった彼女は、キャリアも美貌もさらに磨きがかかり、順風満帆な人生を歩む一方、心の隅に不妊の不安を抱えていた。
藤木というスパルタ婦人科医の診察に憤慨した杏子は、患者をVIP待遇する病院に転院した。
女子会マウンティングにもめげずに治療に励むがなかなか成果は出ず、藤木の元に舞い戻った杏子だが...?
「あれ?杏子さん、また歯医者ですか?」
背後から声をかけられ、コソコソとオフィスを脱出しようとしていた杏子はビクっと肩を震わせた。
「...そ、そうなの。虫歯がひどくて...」
振り向くと、奈美が立っていた。ボーイッシュなベリーショートに、少し幼さの残るクールな顔立......
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