恋の大三角形 Vol.13

恋の大三角形:確かに感じた彼の好意。後先考えてヒヨるより、既成事実を作ったが勝ち

東京を生きる女たちは、もう気がついている。

「素敵な男の隣には、既に女がいる」という事実に。

商社マン・洋平(30歳)と運命的な出会いを果たした彩花(26歳)。しかし洋平には、付き合って2年になる彼女・繭子がいた。

夏美のアドバイスのもとついに初デートを実現するものの、ある日街で偶然彼女と歩く洋平を見かけた彩花は、本命彼女の前で存在を無視され自分の立場を思い知る。

しかしその日の夜洋平からフォローのメールが届き、再び会うことに。

覚悟を決めた彩花は洋平に彼女との別れを迫る。その後、再び連絡があった洋平は、本当に彼女・繭子と別れていた


女の最高値


「彩花ちゃん、綺麗になったんじゃない?しばらく見ない間に垢抜けたよね」

パレスホテルの『琥珀宮』

つやつやと飴色に光る北京ダックに目を輝かせていると、斜め向かいに座る柳田さん(夏美さんの古い知り合いで、私も過去何度か会ったことのある40代男性)がそう言って私を褒めた。

「え!…どうしよう、すごく嬉しい!」

私が照れ隠し半分、手を口に当てて大げさに喜んでいると、柳田さんの隣で夏美さんが悪戯な目を向ける。

「彩花は今、仕事も恋も絶好調なのよ。ね?」

夏美さんの言葉に、柳田さんは「なるほど。若いっていいね」と目を細めてワインを飲んでいる。

「でもほんと、20代後半の女性って、格別の美しさがあると私も思う。瑞々しさと色気が同居できる時期なのね、きっと」

昔を懐かしむような口調で夏美さんはそう言って、最後に私に向かって「だから、大事に過ごした方がいいわよ」と忠告した。

私は二人に「はーい」と笑顔を返しながら、こっそりあの夜の出来事を思い出していた。

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