恋の大三角形 Vol.3

恋の大三角形:挑むのは彼女のいるモテ男。振り向かせるために必要な、女の心得

東京を生きる女たちは、もう気がついている。

「素敵な男の隣には、既に女がいる」という事実に。

自分が好きになるくらいの男を、他の目ざとい女たちが見過ごすはずがないのだ。

取材先のスリランカで知り合った商社マン・洋平(30歳)と運命的な出会いを果たした彩花(26歳)。

しかし洋平には、付き合って2年になる彼女・繭子(29歳)がいる。

彼女の存在に気づいた彩花は、略奪に動き出す!


彩花side−強力なアドバイザー登場


太陽が照りつける、土曜の午後。

お世辞にも広いとは言えない“Girls Trip”オフィスの扉を開けたら、夏美さんに二度見をされた。

「…わっかりやすい。今夜はデートね?」

そう言われるのも、無理はない。

外部ライターや提携しているインフルエンサーは数多くいるが、オフィスには基本、私と夏美さん二人だけ。そんなわけで普段はお互い手抜きとも言える、カジュアル一辺倒なのだ。

しかし今日は、今日だけは、そういうわけにいかない。

さりげなくボディラインを強調するニットにタイトスカート、髪は無造作にまとめてうなじのチラ見せも忘れない。

「うふ♡わかります?」

自分でも止めようもなく、顔がにやける。

とっておきの時にしか履かない(疲れるし、汚したくないから)ジミーチュウのヒールを響かせて席に着く私の顔を、夏美さんがひょい、と覗き込んだ。

「相手はどこの誰!?」

「…誰だと思います?」

私は唇に手を当て、わざと意味深に微笑む。

「私も知ってる人?」夏美さんの追及をとぼけた顔で誤魔化していると、しかし彼女はさすがの勘の良さですぐに答えを言い当てるのだった。

「わかった。スリランカの時の…洋平くんだ」

さすが鋭い!と、私は拍手で応える。

けれど浮かれる私とは対照的に、夏美さんはクールな表情を崩さない。思案するように数秒、宙を見上げていたと思ったら、次の瞬間、ふいに策士の顔を覗かせるのだった。

「でも彼、彼女いるでしょ。…本気なら、協力しようか?」

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