男性から食事に誘われたら、ひな子は必ずこう答える。
「メニューによります😏最近忙しいので......」
美貌・知性・若さという女の市場価値を決める3大条件、すべてにおいて最高値を誇る女・ひな子。
―中途半端な店に、私を誘わないで―
そのセリフの意図を汲み取った選ばれし男たちは、高飛車に肥えた彼女の舌を唸らせるべく、東京中の美食をめぐり、試行錯誤を繰り返す。
『ペレグリーノ』、『Furuta』、『ティエリー・マルクス』など、多くのレストランの誘いに満足したが、同い年の裕太に誘われるがワリカン会計という屈辱を受ける。
にもかかわらず、ひな子は裕太のことが気になって仕方がないのだが...?
「僕、ひなちゃん(のためにメニューを考えるの)が、好きだよ」
裕太の告白ともとれるこのセリフは、その後しばらくひな子の耳に残り、離れなかった。
いつ何をしていても、彼のハキハキとした爽やかなその声が、急に耳元に甦る。ひな子はその度にドキマギとし、挙動不審に陥った。
......
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