チヤホヤされたい東京妻 Vol.11

チヤホヤ願望も、ほどほどに。男でしか満たせない自尊心に、苦しめられた妻の過失

結婚して妻になった途端、女はオンナでなくなるのだろうか。

かつてはあれほど自分を求めた夫も、結婚後は淡白になり、ただ日々の生活を営むパートナーになった。

外見に気を遣い、綺麗な女であろうとしても、褒めてくれるのは同じ主婦ばかり。

妻でありながらも葛藤を抱える、豊洲在住の遥、港区在住のマキコ、目黒在住の亜希、光が丘在住の紗弥香の4人。

淡白な夫と、過干渉気味の義母、迫り来る加齢から目を反らす為に、食事会や男性とのデートにのめり込んで行く豊洲在住の遥であったが…


「君って、何を考えているか分からないとこあるよね」

独身時代、遥は男達からそんな風に言われることが多かった。「魔性っぽいところがある」「女性らしくて控えめで良い」など、彼らは好きなように遥を形容したものだ。

遥は、ただいつも黙っていただけ。それだけで、男の方で勝手に遥に好意を持ち、幻想を抱き、競って尽くしてくれる。

沢山の男が遥との将来を考えたが、結局「人が羨む、安定した幸せな家庭」を実現できそうな大輔を夫に選んだ。

ただ、男から求められることを自身のアイデンティティとしていた遥にとって、「人が羨む結婚」というのは人生のゴールでも何でもなかった。寧ろ、退屈や閉塞感の方を強く感じてしまう。

遥が普通の女であれば、結婚と同時にポーセラーツのサロンでもオープンし、妻たちを相手に自尊心を満たしていればよかったのかもしれない。

だが、遥の女としての業は他の女のそれよりも深かった。

自分自身の女性としての性を過剰に受け止めてきた人生であった為、とにかく男性からチヤホヤされていないと気が済まなかったのである。

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