カマトト狂騒曲 Vol.8

ミスコン出身者でも、縁故採用でもない私が女子アナになれたのには“裏”があった。地味女を襲った悲劇

キャリアも幸せな結婚も、そして美貌も。

女が望む全てのものを手にし、したたかに生きる女たちがいる。

それは、東京の恋愛市場においてトップクラスに君臨する女子アナたちだ。

清純という仮面をかぶりながら、密かに野心を燃やす彼女たち。それは計算なのか、天然なのか。

そして彼女たちはどうやって、全てのモノを手にしようとするのだろう…?

局の絶対的エース橘花凛と同期でありながら、地味枠採用の田口レミ花凛の本性を目の当たりにし、花凛が狙う大物政治家の息子・幸一郎を奪おうとするが、花凛と幸一郎のツーショット写真を見てしまう。



—花凛が、幸一郎と・・・?


先日見た週刊誌の記事が、頭から離れない。

それは、大きなマスクで顔を隠した花凛が、幸一郎と仲睦まじそうに手を繋いでいるツーショット写真だ。

初めから幸一郎が花凛を狙っていた、とかだったらまだ納得はいくのかもしれない。でも、幸一郎は花凛とデートすると同時に、私ともデートしていたのだ。

そして最も納得がいかないのは、花凛は私に対して恋愛のアドバイスまでくれた、という点である。

—故意なのか、それとも私が好きだと知らずに幸一郎さんと“たまたま”デートをしていただけなのか...

頭がクラクラする。一時は勝利に酔いしれていたのに、これでは無様なだけだ。

不意に、アナウンサー試験の準備が始まった大学3年生の夏のことを思い出した。

アナウンサー試験は、既に大学3年生の夏に始まっている。20歳そこそこで、人生の勝敗は決まっていたのだ。

その大切な勝敗を決めるあの夏…あのときもたしか、花凛は私に“アドバイス”をくれたのだ。

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