東京では、初デートの街を五反田にすると女の子から冷めた目で見られることもある。
だが、『おにやんま』のうどんに感動したことをきっかけに、五反田という街のディープさにすっかり虜になり、“五反田ラバー”の布教活動に勤しむようになった男がいる。
雑誌編集者・健太(29歳)だ。彼女の加代が五反田に引っ越してきたことを喜んでいた時、五反田会のメンバー・章吾は、食事会で知り合った港区女子・若菜を五反田に誘った。
最初のデートでは「アハハ😊五反田デートなんて人に言えない」と馬鹿にしていた若菜だが、あることをきっかけに五反田ラバーの一員となり……。
ハッキリしない彼に、募るイライラ
「健太は、いつも何もやってくれないじゃない?」
珍しく加代が声を荒げて、手に持っていたタオルを健太に投げつけた。
「私だって仕事で疲れてるのに、食器洗うのも洗濯も掃除もほとんど私しかやってないじゃない。こんなんじゃ……」
加代は、その先を言えずに口ごもった。
......
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