商社マン優作 Vol.7

商社マン優作:憧れの年収1,000万円手前で見えたもの。課長クラス多すぎな商社の現実

ー総合商社に入れば、人生、一生安泰で勝ち組。ー

東京において、商社マンというのは一見、社会的ステータスの高い、万能なカードに見える。

しかし、果たしてそれは事実なのか?

商社という舞台には、外部からは計り知れない様々な人間模様があり、出世レースに関する嫉妬と憎悪に満ちた縦社会のプライド合戦も繰り広げられている。

早稲田大学商学部卒業後、大手総合商社に入社した優作。彼の商社マン人生は、薔薇色なのか、それとも?


花形部署に任命され、無敵だと信じていた24歳、異例の部署変え人事で同期の賢治とトレードされ、花形部署から異動になった27歳、フィリピンで海外赴任の寂しさを知り、麻里子が優作に会いに来た直後に麻里子の妊娠が発覚した28歳。そして日本に帰国しスーパーマーケット事業部に飛ばされた31歳。そんな矢先、賢治が優作の出世を妨害したと自白してきた...?


同期・賢治の告白で暴かれた驚きの陰謀


「どういうこと?お前が俺のこと飛ばしたの?」

賢治がエネルギー部署に自ら異動願いを出したと告白され、 鼓動が早まるのを感じた。同期で一番仲が良いと思っていた賢治。まさかその賢治に裏切られるとは...

「実は、花澤部長からうちの部署に来ないか、ってオファーを貰って。俺だって、エネルギーみたいな会社の花形部署への憧れが入社当時からずっとあってさ。」

「でも、まさか優作が飛ばされるとは思ってなくて...本当、ごめんな。」

目の前にある美味しそうな焼き鳥も楽しそうに話している隣のカップルも、賢治の一言で全てが色褪せて見えた。花澤部長が賢治にオファーしたのは、 賢治と俺が仲が良いことを知っていたからだろう。

麻里子を狙おうとしていた自分への嫌がらせなのは明らかだった。誇りを持っていた部署から異動させ、そして同期との仲を平気で引き裂く。

なぜ花澤部長はそんなことができるんだろうか...史上最年少で部長まで上り詰めるには、やはりそんな冷酷さが必要なのだろうか。

そのオファーを受けた賢治を責める訳にも行かなければ、会社員である以上、花澤部長に怒りをぶつける訳にも行かない。

「そっか...まぁ仕方ないよな。」

それしか言葉が見つからなかった。何となく気まずい空気が流れたまま、その日は解散し、その数日後に賢治はブラジルへ戻った。


花澤部長の怖さを、そして商社特有の「上には絶対服従」の怖さを身をもって体感した。

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