商社マン優作 Vol.5

商社マン優作:バナナ・プリンスになったのに...。同期間の出世レースが始まる29歳

ー総合商社に入れば、人生、一生安泰で勝ち組。ー

東京において、商社マンというのは一見、社会的ステータスの高い、万能なカードに見える。

しかし、果たしてそれは事実なのか?

商社という舞台には、外部からは計り知れない様々な人間模様があり、出世レースに関する嫉妬と憎悪に満ちた縦社会のプライド合戦も繰り広げられている。

早稲田大学商学部卒業後、大手総合商社に入社した優作。彼の商社マン人生は、薔薇色なのか、それとも?


花形部署に任命され、無敵だと信じていた24歳、異例の部署変え人事で同期の賢治とトレードされ、花形部署から異動になった27歳、フィリピンで海外赴任の寂しさを知った28歳。そんな中、麻里子が優作に会いに来たが帰国直後に麻里子の妊娠が発覚した...


父親は誰?


「麻里子、妊娠したらしいよ」

同期からの衝撃的なメールを受け取った後、暫く何も手につかなかった。結局、麻里子の夫は誰なのか分からないまま、未婚で子供を育てると噂で聞いた。

麻里子がフィリピンに遊びに来たのはもう半年も前のことになる。あの日最後に空港で別れて以来、全く連絡を取っていない。妊娠を聞いてから連絡したのだが、返事は返ってこなかった。

「元気?体調大丈夫?」

そんなチープなメールを送ってどうなるのかも分からず、返信がないまま、こちらからも何も連絡が出来ずにいる。



そんな中、以前から交渉していた減農薬のバナナ農園との交渉が成立した。かなり難航した交渉の末の結果で、卸業者も入れて考えると今後の見込み利益は大きい。その日の夜は、現地スタッフを交えて慰労会をし、康介と飲み明かした。

「一つフィリピンで大きな結果を出せた。」

そう心の中で大きなガッツポーズを決めた途端、同期の賢治の顔がチラつく。これで賢治より一歩リードできたか...?

【商社マン優作】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ