2016.06.24
日比谷線の女 Vol.15第8話:北千住のシェアハウスで気づいた、27歳女の武器とは
—なんで東京なんかに来たんだろう……。—
上京していない、自分のアナザーストーリを想ってはこの部屋で涙を流した。 だが香織はここで、この最悪な状況から立ち直らせてくれた男性と出会うことになったのだった。
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第9話:人形町に住むバツイチ商社マンの、こじれた恋愛観に翻弄される……?!
この頃、香織が定期的にデートを重ねていた相手は人形町に住む祐介だ。彼は大手町に本社のある、総合商社に勤める43歳のバツイチ。
大学まで野球をしていた、根っからの体育会系商社マン。少し面長の顔に奥二重の瞳を持ち、鼻の付け根がくっきりして目の周りの彫りは深いのだが、鼻先はやや低空飛行。あと5ミリでも鼻が高かったら……と、彼の顔を見る度少し残念な気持ちになったものだ。
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第10話:地方在住2代目社長との、日比谷・帝国ホテルでの許されぬ恋
レストランでのスマートな対応や、食事のマナー、穏やかな休日の過ごし方に触れるたびに「こんな人と結婚できたらいいのに」と思わずにはいられなかった。
だがそう思うほど、彼の薬指で光る指輪に苦しめられた。
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第11話:秋葉原のタワマンで愛犬と暮らす、会計士の彼の知りたくなかった過去
「この前はどうしてあんなに早く帰っちゃったんですか? 直人さんの歌、聞いてみたかったです。」
香織は無邪気を装い聞いてみた。最悪、既婚者だとういう答えを予想していたが、彼は答える前にiPhoneを取り出しホームボタンを押すと画面を香織の方へ向けた。そこには、1匹の犬が写っていた。
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第12話:音信不通も当たり前?! 霞ヶ関のキャリア官僚から感じた選民意識
香織はキャリア官僚と聞いて最初は尻込みしていたが、話してみると正義感に溢れ、この国を良くしていきたいと熱く語る彼の前向きな姿に好感を持った。
だが、2回目のデートは結局実現されなかった。デートの計画を立てようと何度かLINEのやり取りをしたが彼からの返事はいつも遅く、一つの質問に対して答えが返ってくるのに1週間近くかかることもあった。
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第13話:5歳年下メガバンク勤務の彼との、たったひとつの小伝馬町での思い出
年下には興味のなかった香織は、この食事会でも和哉のことは特に意識していなかった。だが、和哉は香織に興味を持ったらしく、ことあるごとに話しを香織に振り、皆の前で「いいなー香織さん。素敵だなぁ」と香織へのほめ言葉を連発していた。
同席している男性たちから「ゆとりは黙ってろ」と嗜められながらも、「僕、今日誘ってもらえて本当に感謝してますっ」とお酒で赤くなった顔で満面の笑みを作っていた。
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第14話:東銀座に住む開業医の彼は、難攻不落のワケあり物件だった?!
周りから、結婚には妥協も大事だと諭すように言われるが、果たしてそれが正しいとは思えないまま悶々と過ごしていた。この年まで運命の相手を待っているのだからこそ、余計に妥協はしたくなかった。
そんなある日、会社で3歳年下の後輩・由紀から九州出身者の会に誘われた。彼女は宮崎出身で、今までにも何度かその会に行ったことがあり、「楽しいから、同窓会にでも行く気持ちで香織さんもぜひ」と誘ってくれたのだ。
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