鎌倉カレンダー Vol.5

鎌倉カレンダー:女が語る、海に魅了された草食系男子の残酷な一面

東京生まれ、東京育ち。

学生時代から就職まで一通り都会で過ごしてきた透は、外資系証券会社に勤め高い年収を稼ぎ、何不自由しないエリート生活を送る。

都会で感じる焦燥感から逃げるように、週末は鎌倉の海に通うようになり、仲間たちに優越感を持つようになった透。しかし思いがけず夜の街で美帆と出会いズルズルと関係を続けるようになるが、その女心は全く理解不能であった。

鎌倉カレンダー Vol.4:感情的で理解不能な女の狂気。鎌倉デートで起きた悲劇とは?


都会の夜に溶け込まない男に興味を持った、女の言い分


私のこと、馬鹿な女だって思いますか?

透くんに対して犯してしまった失態を、皆が心の中でどう思ってるかくらい分かりますよ。でも女には、頭では分かっていても自分を止められないときが、少なからず絶対にあるんです。



『マンシーズ東京』『白金 金舌』のカラオケ付きの隠し部屋で飲み会をセッティングする外銀の人たちなんて、私たちを素人のホステスみたいに思ってる。彼らは平気で独身を偽るし、好きだとか可愛いだとか月並みなセリフを並べて女の子を抱き寄せてキスをするなんて朝飯前。

だから私たちも私たちで、ちょっと今日は騒ぎたいな、ストレス発散したいな、悪いことしちゃってもいいかな、なんて時に彼らの誘いに乗るんです。自分の中にあるモラルを、少し麻痺させて。どうせハメを外すなら、遊び慣れた相手に限る。

今まで見てきた外資系の人たちの中で、彼は少し異質でした。何だか透明感のある人だな、と思ったら名前が「透」だったのにはちょっと笑っちゃった。透くんは浅黒い肌をしているにも関わらず、全然ガツガツしたところはなかった。それどころか、いかにも育ちが良さそうなふわっとした上品さが印象的でした。

私は、そこにいる全員が自堕落な夜を楽しんでいる中で、透くんが時々見せる傷ついたような表情がすごく気になってしまったんです。その場に溶け込もうとして、でも神経質さを隠しきれていない。彼はこういう場所が好きじゃないんだな、というのはすぐに分かりました。

もしかしたら一目惚れ、と言うのかもしれません。透くんは誰にも興味を示していなかったけど、私は話してみたくて仕方なかった。そして強行突破に出て帰り道の透くんについていき、アッサリと成功したんです。

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