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  • シンガポール・ラブストーリー Vol.3

    シンガポール・ラブストーリー:34歳まで独身でいる女性が陥りがちな恋愛体質とは?

    アジア経済圏のハブとして発展を遂げるシンガポール。ビジネスマンの出張機会も増え、それにともない旅先としての需要も高まっているのだとか。このお話は34歳独身・梨花に起こった、予想外のトラベル・ラブストーリー、第3話。

    (前回までのあらすじ)
    34歳の女性誌編集者・小西梨花は、8カ月間グレーな関係を続けていた健二についにフェードアウトされて傷心中。梨花を心配した友人の真希がシンガポール旅行に誘ってくれたが、真希がインフルエンザで来られなくなってひとり旅をすることに。そこで偶然出会ったのが商社マンの佐野 誠。梨花はチリクラブ食べたさに自分から佐野 誠を食事に誘う。

    チリクラブの店で互いの仕事やシンガポール事情について盛り上がったふたり。そしてその後行ったバーで、梨花は佐野 誠に失恋を励まされ、次第に元気を取り戻す。しかし帰り道、佐野 誠は突然、梨花のカラダに触れて好意を伝えてきたのだった。

    シンガポール・ラブストーリー vol.1 34歳・失恋女、傷心のひとり旅で思わぬ恋の予感
    シンガポール・ラブストーリー vol.2 イケメン商社マンからの速攻アプローチは甘い罠?

    彼の手をふりほどき、私は後ろを振り返ることなく、大通りに出てひとりタクシーに飛び乗った。タクシーに乗ってからも、腰に回された手の感触がしばらく残っていた。深夜1時くらいだったと思う。

    「梨花さんはあと3日しかここにいない。なら10倍速い展開で口説きたい」

    こんな漫画みたいな台詞を、まさかシンガポールで言われるなんて。バーの壁際で寄り添われたとき、もしも目を合わせていたら、その後どうなっていたんだろう?やっぱりお家に……?いや、商社マンって、朝早いんじゃないの??

    たくさんの疑問で頭がいっぱいになったままホテルの部屋に戻り、気づいたら化粧も落とさないまま寝落ちしてしまっていた(大反省!)。すでに午前10時になっていて、夢も見ずに随分長く寝たものだ。

    健二さんとの終わりを受けとめたら、“もう頑張らなくていいんだ”という脱力感もあって、身体は休みたかったのかもしれない。これ、片想いの燃え尽き症候群。

    そこにきて、突然のキザな口説き。誠さん、真面目そうに見えて肉食系で、アバンチュールの隙を狙っていたのかな。学生時代から東京のチャラ男を死ぬほど見てきたはずなのに、わからない。失恋後の二次災害は避けたいものだ。過去のケースだと、ここでもう一度つまずくことも多かったから怖い。

    美容パックをしながら部屋の天井を見あげ、昨夜の回想が止まらなかった。

    そうはいっても、ぼうっとしていたらもったいない。誠さんはともかく、私のシンガポール滞在はあと2日半残っているわけで、いまは1時間でも多くこの街を楽しむことを優先しよう。小腹も空いたし、バクテーの人気店『ソンファ・バクテー』に行くことにした。

    『ソンファ・バクテー』

    バクテーは漢字だと“肉骨茶”と書き、豚肉のスペアリブと薬膳スープによるシンガポールのローカルフード。ここは、シンガポールに3店舗ある地元民にも人気の店。バクテー以外に豚足煮込みや菜芯の炒めものなどの料理も充実している

    その店では、骨離れがよくて口のなかでホロホロと崩れる豚のスペアリブはもちろん、ニンニクとペッパーがよく効いたスープが気に入った。スープ片手に巡回している店員さんが何度もお代わりを入れてくれて、滋味溢れる熱いスープをたくさん飲んだら活力が湧いてきた。

    それでも、シンガポーリアンで賑わう店内にひとりでいると、昨夜のことばかりが思い出された。私、あんなに健二さんのことが好きだったのに、こうして新しい人が現れると、次第に忘れていくものなのかな。辛いから早く忘れたいと思う一方で、いまはまだ完全に忘れることを寂しく感じてしまうのだった。

    バクテーでお腹を落ち着かせたあとは、昨夜、誠さんが話していた『ナショナル・ギャラリー・シンガポール』へ向かった。

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