表紙カレンダー Vol.104

「駆け引きは絶対しない」コムドット・やまとが醸し出す、肝が据わった男の色気

「生身の人間として僕たちを応援してくれる人を愛しているし、そのつながりこそ大きな武器です」


2018年10月にYouTubeを始めて5年。段階ごとの登録者数や東京ドームイベントなど、常に目標を掲げ、実現してきたコムドット。目標達成の前には次の目標を定め疾走してきた。

「何かを達成した時は1回糸が切れると思うんですが、その糸を切らない工夫を常にする数年が続いています」

そう話すリーダーの強さや企画力の片鱗が現れる初期動画をぜひ観てほしい。

YouTube開始から1ヶ月のコムドット(当時はやまとさんとゆうたさんのみ)が、ハロウィンの渋谷で知名度調査を行う。その時点で登録者数250人だから誰も知るわけがない。

「知らね〜よ!」「誰?」と言われ続けるふたりが映っている。なぜ無謀なことを?


「あえて、“知らない”と言わせたかったんですよね。僕の頭の中で物語があって、その時のリアルを見せておくことに価値を感じたんです。

売れてないことを堂々と言う。自分たちは底辺ですってことを動画にするのが、あとあとパンチとして効いてくる感覚で撮りました。こういう下積み時代があったんだぞって。

普通、本当に人気がない時の映像なんて見られない。それを残すことに価値を置いた投資みたいな動画です」

それから5年。2023年10月頭の登録者数は385万人。いま、再び「コムドットを知っていますか?」と聞いたら誰もが頷くはずで、伏線回収を遂げた。

「自信があったからやりました」

閉塞感のある世の中に、痛快な自信家は必要だ。

有名になっても、自分たちが成功したとは思っていない。もとい、「僕は『成功』って言葉が好きじゃない」。

「自分の生きたい人生を生きている人が成功だと思うんです。単にお金を稼ぐことを成功と定義すると貧しい回答になってしまう。

心が満たされてないと、本当の意味での成功とは言えないはず。でも、僕が何も成し遂げていない状態でそれを言っても説得力がない。

お金を稼いでない人が、いや、お金は必要ないと言っても説得力がないように、他人から見てある程度は成功に見える立場になって、今の言葉を言うことに意味があると思います」

無難でない分、波風が立つことも。

「こういう性格なんで、逆境みたいな場面に遭遇することは多いです。その度に僕は、怒られちゃうかもしれないんですけど、自分の人生という物語に、いま、“幅”が出てるなって思うようにしているんです。

とんとん拍子で上手くいくのも楽しいのかもしれないですけど、逆境は自分に足らない点や、自分が成長できるポイントのサインですから。

もちろん、辛いこともありますが、これを乗り越えたら格好いいだろうなと考えながら、逆境に楽しく立ち向かうようにしています」

立ち向かう姿も、時に格好悪い姿も、すべてひっくるめて見せていく。「コムドットは『偶像』ではないから」と言う。

「やっぱり表に立つ人って完璧を求められるんですよ。でも、人間、普通に生きてれば失敗することもある。例えば前日にフラれて次の日の仕事に全然気合が入らないとか、そういうのもあって人間じゃないですか。

ひとつの失敗で槍玉にあげられて左遷みたいになるのって、日本のエンタメの進化を遅らせていると思うんですよね。だからこそ、あえて僕たちは失敗もコンテンツにしますし、失敗から立ち上がる姿勢も見せ続ける。

そしたら、みんなも“挑戦していいんだ”とか、“自分も何か始めてみよう”って気持ちになってもらえるのかなと思っています。そういう意味で、闘っている姿もYouTubeに映し続けたいですね」

今回、タイトルを「色気」とすることは取材後に決められた。

一同が目撃したのは、25歳とは思えない肝が据わった男の色気。後ろ盾が何もない人の強さに知力が混じって、むき出しの感受性も加わる。

YouTubeクリエイターとしての生き様を見せる覚悟とオーラ、あとを引く存在感がそこにはあった。

■プロフィール
やまと 1998年生まれ、東京都出身。2018年10月からコムドットを始動。メンバーは中学バスケ部の同級生。「地元ノリを全国へ」「放課後の延長」をスローガンに動画を配信。『コムドットって何?』(フジテレビ)等テレビ出演も多数

■衣装
[1ページ目・2ページ目]スーツ 918,500円、シャツ 97,900円、タイ 39,600円、チーフ 27,500円、シューズ参考商品〈すべてラルフ ローレン パープル レーベル/ラルフ ローレン TEL:0120-3274-20〉
[3ページ目]パーカー 143,000円〈ラルフ ローレン パープル レーベル/ラルフ ローレン TEL:0120-3274-20〉


▶このほか:「クリスマスに愛する人と歩いてみたい」磯村勇斗が抱く、青山という街への想い



東京カレンダー最新号では、やまとさんのインタビュー全文をお読みいただけます。
下積み時代の自分たちに言葉をかけるとしたら…やまとさんの答えとは?
やまとさんに演じていただいたオリジナルストーリー“多忙な男のホテルの時間”も、ぜひご覧ください!

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