牛肉進化論。炭火ステーキから肉割烹まで Vol.3

シンプル・イズ・ベストを実感させる肉ビストロ

左.ランプ¥1,900。腰肉のなかでも特に柔らかいとされている部位だが、食べ応えは十分!

右.豚タンの1本焼き(ハーフ)¥600(写真は2人前)。サクサクッとした歯触り。レギュラーは¥1,200

5月にオープンした『ビストロ カルネジーオ』は、カルネ=肉、ジーオ=塩という名が示す通り、一にも二にもとにかく肉三昧の店である。店内に入ると、まずカウンター上の肉のショーケースに目を奪われる。鮨屋のネタケースさながらに、キメ細やかなサシが入った赤身肉や乳白色のミノ、迫力の豚タンなどが整然と並んでおり、肉(ホルモン)好きならば、この段階でまずハートをガッチリとわし掴みにされること間違いなしだ。

ホルモンの専門店を系列に持つとあって、赤身だけでなく、内臓肉の鮮度の良さにも絶対の自信があると語るのは、店主の加藤俊明氏。だからこそ「シンプルに塩で肉を食べてもらう」ことに、ひたすらこだわる。注文を受けた後、件のケースから肉を取り出して、その場でカット。カウンター席に座れば、加藤氏が炭火で豪快に肉を焼き上げる様を間近で見ることができる。まさに、一発入魂の気合の入りぶり。じりじりと焼けていく肉を見つめながら、店主と客の気持ちが一体となる瞬間だ。

皿に盛られた熱々の肉塊を噛みしめるたびに、旨みがジュッジュッと口の中に迸る。部位の個性が生きた肉の、力強い味わいもさることながら、フランスやイタリア、アルゼンチンからアフリカと、ワインの品揃えも幅広く、ボトルは、なんと一律2800円! このご時世にあってなんとも気風のいい話である。肉好きなワイン飲みにとって、これほどに“ジャストミート”な店は、そうそうあるまい。

炭火で肉が焼き上げられる様は圧巻。厚みのある肉塊にテンションが上がること間違いなし

左.焼き台の前に立つ店主の加藤俊明氏。表面の色や"触感"、経験で肉の焼き具合を的確に見極める

右.肉も野菜も鮮度の良さは一目瞭然! ショーケースの中身は、その日の仕入れによって変わる

テーブル席もあるが、ライブ感を味わいたいならば、迷わずカウンターへ。予約時の席指定も可能

【牛肉進化論。炭火ステーキから肉割烹まで】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo