妻と女の境界線 Vol.12

婚外恋愛って選択もアリ!?明日で最終話!「妻と女の境界線」全話総集編

結婚したら、“夫以外の人”に一生ときめいちゃいけないの?

優しい夫と、何不自由ない暮らしを手に入れて、“良き妻”でいようと心がけてきた。

それなのに・・・。

私は一体いつから、“妻であること“に息苦しさを感じるようになったんだろう。

「妻と女の境界線」一挙に全話おさらい!

第1話:結婚3年目の32歳女が、夫に秘密で通う“ある場所”とは

私は、出社前に家を整えるこの時間が、たまらなく好きだ。

自分が「社会人としてしっかりと働きながら、夫をキチンと支えている妻」なのだと思えてくる。そうすると、胸の内がなんともいえない充実感で満たされるのだ。

「そろそろ行かなくちゃ!出社前に“彼”の顔も見たいし…」

時計を見ると、いつのまにか8時を回っていた。週初めの今日は、1週間の労働生活に向けて心も体もチャージしたい。だから、出社前にどうしても“彼”に会いたいのだ。

私は、シャネルのローズ色のリップを唇に塗り、急いで家を出た。

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第2話:「今夜は無理…」結婚3年目、夫の誘いを妻が断る本当の理由とは

「なぁ…麻由。今日、いいだろ?」
「…」

ねっとりとした目で見つめられると、つられて私の気持ちも高揚していく。

さっきまで、「彼は私に関心がない」と拗ねた気分になっていた。だからか、こうして彼から求められることに対して、思った以上に喜びを感じている自分がいる。しかし…。

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第3話:「部屋に誘われるかも」年下男と急接近し浮かれる32歳女。しかし予想外の展開に

「麻由さんの学生生活も、素敵じゃないですか。たくさんの友達と充実した青春時代を過ごして。だから、こんなに魅力的な女性になったんだと思います」
「えっ!?」

最後の一言に動揺して、思わず立ち止まる。10歳も年下の男性から“魅力的な女性”と言われて、嬉しくないわけがない。

平静を装う余裕などなくなってしまい、反射的に彼の目を見る。

目が合うと彼は、静かに微笑んだ。

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第4話:結婚3年目、夫からの誘いを断ったら…。孫を催促する義母を巻き込んでの大騒動に

「ずいぶん楽しそうにLINEしてたみたいだけど。誰と連絡してたの?」

目の前で、浩平が不機嫌そうな表情で腕を組んで立っている。

圭吾くんとLINE交換した夜。早速彼から連絡が来て、やりとりが盛り上がってしまった。夫が帰宅していたことにも気づかずに…。

“夫からの質問になんと答えるべきか”を、ものすごいスピードで考える。そして……。

「大学の後輩なの」
「後輩?」

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第5話:会社に泊まったはずの夫が、見たことないスーツを着て帰ってきた。問い詰めたら…

― 仮に子どもを産んだとしても、この人と一緒に、ちゃんと育てられるのかな。

そんな不安が今、初めて頭をよぎる。

これまでは、心から「子どもが欲しい」と思っていた。というか、「子どもは当たり前につくるものだ」と考えていた。

それに、義母からも会うたびに急かされるから、「早く子どもを産んで、このストレスから解放されたい」と焦っていた。

― でも冷静に考えたら、この状況で子育てするのって、結構キツくない?

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第6話:「出張だって言ってたのに!」クローゼットを開けて驚愕。夫の上着のポケットから出てきたのは…

ヒルトン東京の中華レストランで食事をし、ほろ酔い気分でお店を出た。「ごちそうさまでした」と笑顔で言われたあと、「ところで麻由さん、よかったらこの後…」と圭吾くんがささやく。

― この後、なんだろう?まだ21時だし、もう1杯飲もう、とかなら全然アリだけど…。

「麻由さんと、一緒に行きたいところがあるんです」

不意に、圭吾くんがグッと私に顔を近づけてきた。ほんのりと赤い顔でそんなことを言われたら…私は行き先も聞かず、つられてコクリとうなずいてしまった。

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第7話:夫が出張中、男と楽しむ32歳女。浮かれて終電を逃し、真夜中に行き着いた場所とは

「少し前にパスコード変えたので大丈夫だと思ってたんですけど、寝てる間に指紋認証で開けられちゃったみたいですね。それで、麻由さんと連絡を取ってるのを知ったんだと思います」

ため息をつく圭吾くん。先日の亜美の様子を見ても、日ごろからかなり振り回されているのだろう。半年付き合っていたら、かなりストレスが溜まっているのかもしれない。

― そのタイミングで私と知り合った、ってことなのかな。

「彼女がいるのに、どうして私と会うの?って、私も人のこといえないけどね」

第7話の続きはこちら

第8話:朝まで一緒にいようと誘われたが、タクシーで帰った女。その後、前のめりだった彼からの連絡が途絶え…

「なんか今日は、麻由さんと色々なこと話せた気がするし。僕はせっかくだから、もっと話したい気分なんですけど」

私が考えていたことと同じことを、彼が言い出すので驚いた。見ると、圭吾くんがとても優しい眼差しで、私を見つめている。その瞳に、思わずキュンとした。

― こんな顔で見つめられたら…一緒にいたくなっちゃうんですけど。

半分開き直るようにして、「ここでオルカラしちゃおっか」と言いかけた瞬間。私は、“あること”を思い出したのだ。

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第9話:夫不在の夜、こっそり男と電話していた女。突然、全てを盗み聞きしていた夫が現れ…

「前にも話したでしょう、大学のゼミの後輩なの。最近、時々ゴハンに行くようになってね」

私の返答に、浩平は不服そうな顔をする。

「この頻度で連絡取ってメシ行ってって、普通なくない?相手の男、下心とかあるんじゃないの?」

― 下心って…。浩平にだけは、言われたくない。

相変わらず自分のことは棚に上げ続ける浩平。私はついに、耐えかねて大きな声を上げた。

「ねえ。そんなこと、あなたが言える立場なの?」

第9話の続きはこちら

第10話:「彼があなたと出会う前から付き合ってます!」10年越しの不倫女が妻の前に現れ…

平日の朝8時前。インターホンが鳴り、私はモニターを覗き込むと、小綺麗な身なりをした女性が立っている。

首をかしげながら通話ボタンを押すと、私が話すより先に、彼女が口を開いた。

「おはようございます。麻由さん、でしょうか?」
「はい…そうですが?どなたでしょうか?」
「私、あなたの旦那さんとお付き合いしています、佑里香といいます」

第10話の続きはこちら

第11話:「ご主人を譲ってください」と夫の浮気相手から言われた32歳女。ショックのあまり…

「浩平を私に譲っていただきたいの」

夫の元カノであり、つい最近まで不倫関係にあったという女・佑里香からの突然の提案。言いたいことだけ言うと、彼女はテーブルに伝票を置き、去っていこうとする。

― なに、それ。

思わず立ち上がり、佑里香を追いかけて腕をつかんだ。

「『譲っていただきたいの』って言いますけど、浩平はモノじゃないです。それにもし、私が彼との離婚を決めたとしても…浩平がまた、佑里香さんを選ぶとは限らないじゃないですか」
「いいえ、彼は私を選ぶわ」

第11話の続きはこちら

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