妻と女の境界線 Vol.2

「今夜は無理…」結婚3年目、夫の誘いを妻が断る本当の理由とは

結婚したら、“夫以外の人”に一生ときめいちゃいけないの?

優しい夫と、何不自由ない暮らしを手に入れて、“良き妻”でいようと心がけてきた。

それなのに・・・。

私は一体いつから、“妻であること“に息苦しさを感じるようになったんだろう。

◆これまでのあらすじ

商社マンの夫と結婚3年目の麻由。“推し”のカフェ店員から勧められたお菓子を片手に、夜の1人時間を満喫しようと思っていたら、思いのほか早く夫が帰宅して…。

▶前回:何不自由なく暮らす三鷹在住32歳女が、夫に秘密で通う“ある場所”


結婚3年目の夫婦関係


1人でおうち時間を満喫しようと目論んでいた月曜の夜。

夕飯はいらないと言っていた夫の浩平が、予定より早く帰宅した。少しガッカリしたものの、私は急いで食事の支度を始めた。

― あ~あ。今夜はゆっくりしようと思ってたのになあ。

年収1,500万円を稼ぐ東大卒エリート商社マンの彼と、慶應を出て損保で働く、年収750万円の私。

私だって、女性にしてはそれなりに稼いでいる方だけれど、彼とは倍の収入差がある。それに、この部屋も浩平の父のおかげで格安で住めているのだ。

そんな経緯もあり、結婚当初から当たり前のように家事のほとんどを私が担っている。

今日も、浩平は「なんか適当につくってくれない?」と要求するなり、さっさとお風呂に入ってしまった。

― 『適当に』なんて言うけど。新婚の時に真に受けちゃって、親子丼とお吸い物だけ出したら、さんざん文句言われたのよね。

以来、浩平に出す食事には、気を使っている。

今夜だって、急ごしらえながらそれなりにきちんと品数を揃えた。豚の生姜焼きに、海藻たっぷりのサラダと筑前煮。それに大急ぎで炊いたごはんと、かつお出汁をとったお味噌汁…。

食卓に並べ終えると、タイミングよく浩平がお風呂から戻ってきた。

「お、今日は生姜焼きか。サクッとつくれていいよね」

「う、うん…」

― いや、結構頑張ってつくったんですけど。

彼には、こういうところがある。

悪い人ではない。真面目で誠実だし、感情に波がなく、常に落ち着いている。

けれど、彼は不意に、無神経な発言を繰り出してくるのだ。厄介なのは、彼にまったく悪気はないところだ。

ツッコんで色々と言い返されるのも疲れるので、私は心の中に浮かんだモヤモヤを、口には出さないようにしている。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
適当に作れと言われて、親子丼とお吸い物出したらそれで良くない?散々文句言う方が間違っている!
妻を小間使いだとでも思ってるのかな…
2022/06/11 05:3399+返信13件
No Name
料理が簡単だと思っている旦那、嫌だわ〜。なんでもいいからテメーが作ってみろって言いたくなる。
2022/06/11 05:3399+返信2件
No Name
浩平、なんだか殿様みたい。
無神経過ぎるし、なぜ結婚したんだろう?
2022/06/11 05:3199+返信8件
No Name
たとえ推しメンであっても、他に気になってる人がいると、夫との妊活は難しくなってしまうでしょうね。
2022/06/11 05:2931返信7件
No Name
このライターさんの表現とか使う単語など全体的にやや古いよね。
浩平の人物像も、ちょっと…。
2022/06/11 05:3527返信3件
もっと見る ( 63 件 )

【妻と女の境界線】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo