あのコはやめて Vol.10

「お前ら何してるんだよ」美女と2人きりの深夜の寝室で、男の前に現れた人物とは…

「あのコは、やめた方がいい」

恋人との交際を友人から反対されたら、あなたはどうしますか。

愛する人を、変わらずに信じ続けられますか。

そして、女が隠す“真実”とは…?

これは、愛と真実に葛藤する男の物語。

◆これまでのあらすじ

誠は親友・圭一の婚約者・真紀に、恋人・咲良のことを「やめた方がいい」と言われてしまう。誠は咲良を信じ、結婚を決意する。だが、そのなかで咲良と真紀が中学の同級生だったことを知り…。

▶前回:婚約者の実家で目にした「ありえないモノ」とは?次々と暴かれる“自称お嬢様”の驚きの過去


真紀の寝室で、誠は彼女に寄り添っていた。真紀の手には、意図的にボロボロにされた中学時代の写真が握られていた。

「地獄だった。本気で死のうと思っていた…」

直接的なことは言わないが、同じ過去のある誠は十分理解できる。

真紀は、咲良にいじめを受けていたのだ。

「絶対見返してやろうってここまで来たのに、忘れてる…?!その上、幸せになろうとしてるって…」

ひきつけを起こしたようにパニック状態になる真紀。

「大丈夫。無理して話さなくてもいいよ」

誠の言葉を頼り、彼の腕をさらにぎゅっと掴んだ。

「ありがとう。誠くんならわかってくれると思ってた」

「じゃあ、はっきり言ってくれればよかったのに」

「ごめんなさい…。かわいそうだと思われたくなかったの。自分が悪者になってでも、あのコの目に入らないようにしたかったけど、無理だったね」

そのとき、玄関から何か音がした。しかし、それどころではない誠は、気のせいだと自ら言い聞かせた。

「圭一にはこのこと、言ってあるの?」

「ううん。思い出そうとするとこんな無様な姿になっちゃうし…」

時折、バーに誠を呼び出していたときの真紀の様子が、脳裏によみがえる。

涙目になったり、もたれかかりそうな弱さを見せたり…。

ことあるごとに嫌な思い出がフラッシュバックしたのだろう。彼女の色気のせいで、変な勘違いをしてしまった自分の浅さを悔やんだ。

すると―

暗がりの寝室に、廊下の明るい光が一気に差し込む。

そこに現れた男の姿に、2人は目を見開いた。

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