あのコはやめて Vol.9

婚約者の実家で目にした「ありえないモノ」とは?次々と暴かれる“自称お嬢様”の驚きの過去

「あのコは、やめた方がいい」

恋人との交際を友人から反対されたら、あなたはどうしますか。

愛する人を、変わらずに信じ続けられますか。

そして、女が隠す“真実”とは…?

これは、愛と真実に葛藤する男の物語。

◆これまでのあらすじ

誠は親友の恋人・真紀に、できたばかりの恋人・咲良のことを「やめた方がいい」と言われてしまう。その言葉に何度も翻弄されるが、咲良の優しさに癒され、ついに彼女と結婚を決める誠だった。

▶前回:エリート男子校の同期会で明らかになる親友の本音。恋人か友人か、男が選ぶ選択とは


2020年1月


正月休み。誠は早速、咲良の実家へ挨拶に行くことになった。

彼女の実家は、名古屋近郊の年季が入った集合住宅。聞けば、両親は中学時代に離婚し、そこには母親がひとりで住んでいるのだという。

「まぁ!いい人捕まえたわねぇ。どちらにお勤め?」

「ちょっと、お母さん…!いきなり失礼よ」

咲良に似て、明るく活発そうな母親。年齢は60歳少し前くらいだろうか。住まいの印象に比べ、見た目は華やかな感じだ。

― お母さん、親しみやすい人でよかった。

誠はホッと胸をなでおろす。咲良もどこか緊張していたようだったが、彼の様子に安心した笑顔を見せた。

そんな時――

ふと、壁にかかっていた写真が誠の目に入った。

セーラー服姿の女の子。中学の頃の咲良だろうか。今と変わらず、愛らしい笑顔だ。誠も思わず顔がほころんだ。

「これ、14歳の咲良。他にもあるわよ?」

そんな彼の視線に気づいた咲良の母は、次々とアルバムを持ってきた。地元で有名な女子校を卒業した咲良は、きっと自慢の娘なのだろう。

「ちょっとやめてよぉ」

照れる姿に、俄然中身が気になってくる。誠は運ばれてくるアルバムをパラパラひとつずつめくっていく。誠が感じていた通り、咲良はやはり輪の中心で笑っている少女だった。

「…あれ?」

誠は卒業アルバムに挟んであった、台紙に入った写真に手を止めた。

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