vs.美女 ~広告代理店OLの挑戦~ Vol.8

「“中身で勝負”って言葉、嫌いなのよ」初対面の女が26歳OLに語る本音の意味とは

美人か、そうでないか。

女の人生は“顔面偏差値”に大きく左右される。

…それなら、美しく生まれなかった場合は、一体どうすればよいのだろう。

来世に期待して、美人と比べられながら損する人生を送るしかないのか。

そこに、理不尽だらけの境遇に首をかしげる、ひとりの平凡な容姿の女がいた。

女は次第に「美人より、絶対に幸せになってやる!」と闘志を燃やしていく。

◆これまでのあらすじ

広告代理店勤務の園子は、見た目のせいで周囲から陰口を言われている。ある日、提案した企画が採用されない理由を「顔で選んでいるから」と思い込み、キーマンの三木谷に言いがかりをつけてしまった。

そこで三木谷は、園子をタクシーに乗せ“ある場所”へと向かい…?

▶前回:「仕事相手を顔で選ぶの…?」理不尽な仕打ちに女がとった驚きの行動


園子と三木谷が乗り込んだタクシーは、レインボーブリッジを通過していく。

2人の間にしばらくの沈黙が流れた後、三木谷が突然、口を開いた。

「急に連れ出してごめんね。山科さんに会わせたい人がいてさ」

「…会わせたい人って、誰ですか?」

三木谷は口を閉じ、それ以上の説明はなかった。しかし、定例会議の後に浮かべていた不快な表情は、穏やかな微笑みに変わっている。

しばらくして到着したのは、有名な撮影スタジオがあるビルの前。

三木谷と一緒にタクシーから降りて大きな建物の中に入っていくと、そこは撮影の真っ最中だった。

広いスタジオの一角に設けられた、グリーンバック。そこに立つ女性に目を凝らし、園子はハッとする。カメラの先にいるのは、最近“個性派女優”や“名脇役”として話題の五十嵐ハルヤだ。

「五十嵐ハルヤ、すごいですね…」

「今日は、新ドラマのポスター撮影だね」

そう言った三木谷は、慣れた様子でカメラの方に歩いていく。

「お疲れさまです」

彼に気づいたスタッフたちは、順に挨拶をした。

三木谷は元カリスマメイクアップアーティストだ。業界に知り合いが多いのだろう。

― でも、どうして私がここに連れてこられたの?

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