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1/3のイノセンス ~友達の恋人~ Vol.14

“友達”ポジションに甘んじていた女が、親友に奪われた男を取り戻すまで

広告代理店で働く橋本杏(24歳)は、同期の沢口敦史(24歳)に淡い恋心を抱いている。

しかし敦史は杏の学生時代からの親友・優香と付き合ってしまう

だが優香は既婚者・入江との関係を清算できておらず、そのことが敦史にバレ修羅場に。

一方、杏は同期の健一とデートに出かけるが、まったく身が入らない。さらにはその日の夜、敦史が家までやってきて、あろうことかキスされ動揺。

杏は覚悟を決めて敦史を呼び出すが、彼は約束の場所に現れず優香とヨリを戻していた。

失意のどん底で、健一の告白を受け入れてしまう杏。それを知った優香は、4人で蓼科の別荘に出かけようと提案

しかし彼女の思惑は裏目に出る。その夜、2組のカップルはそれぞれに終焉を迎えるのだった


優香「私が振られるなんて…許せない」


−ごめん。俺もう、優香とは付き合えない−

…ああ、イライラする。

自室のベッドで仰向けになり、私は感情を押さえ込むようにして両手で顔を覆った。

頭に浮かぶのは蓼科の別荘での夜のこと。そして、その帰り道…あれは本当に最悪だった。

杏は健一さんと、私は敦史と。それ......


この記事へのコメント

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ただひたすらに健一が貧乏くじ引かされててつらかった
2019/09/28 05:3099+Comment Icon7
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巻き込まれた健一がひたすら気の毒、、、
2019/09/28 05:5199+Comment Icon3
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杏も敦も、最初からこうやって気持ち伝えていたら、こんなごちゃごちゃしなかったのに。
今回の事で、優香がクズって分かった事が友人関係を清算するのに良かったかもだけど、杏の事だから、また優香に呼び出されたら、カフェで会っちゃうのかな…。
2019/09/28 05:2399+Comment Icon1
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1/3のイノセンス ~友達の恋人~

恋心の本質は、エゴイズムだ。

それが片思いなら、尚更。恋をすると、独占欲や嫉妬心に身体中を蝕まれ、イノセントな感情なんてきっと1/3にも満たない−。


広告代理店でコピーライターをしている橋本杏(24歳)は、同期の沢口敦史(24歳)に淡い恋心を抱いている。

“友達以上”の態度をとる敦史に期待してしまう杏。しかし敦史が恋人に選んだのは…あろうことか、杏を最も傷つける相手だった。

これはある男女が過ごしたひと夏の、切ないラブストーリー。

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