12星座の女たち Vol.9

「つまらない男は、嫌い」恋に刺激を求めて苦労する射手座女を救った、意外な存在

人生には思いがけない出来事が、いくつも用意されている。

良いことばかりが人生ではない。

受け止めきれずに取りこぼしてしまうこともあるだろう。時には呼吸ができないほど苦しい時もある。

そんな困難に直面し、心が折れてしまいそうになった時、ほんの少しだけ背中を押してくれる存在に出会えたら、人生は好転していくのかもしれない—。

これは生まれ月の違う12星座の女たちが、ある存在をキッカケに自分を取り戻していくストーリーである。

前回は、なかなか素直になれない“さそり座の女”を紹介した。今回は―。


名前:三木紗耶香(30歳)
誕生日:12月4日
職業:大手出版社 デザイナー
住居:南麻布

Case.9 抜群の行動力だが、恋は失敗続きの射手座の女


「もう、別れよう。これ以上一緒にいたら、二人とも傷つくだけよ。」

グラスに水滴がついたアイスカフェラテを見つめながら、この数か月の間ずっと言えずにいた言葉を、ようやく康太に伝えた。

その瞬間、途方もない寂しさとともに、紗耶香はなぜかホッとしてしまった。

もしも彼が浮気ばかりを繰り返すとか、暴力をふるうとか、そういう男ならばすっぱりあきらめもついたはずなのだ。

しかし、彼と別れるのはそういう理由ではない。

「ああ、紗耶香がそうしたいなら。それでいいよ。」

康太は涼しい顔でアイスティーを飲みながら、スマホをいじり続けている。これみよがしにため息をついても、こちらを見ようともしてくれない。

こんなにも距離を感じるのに、一体どうして彼への気持ちが残っているのか、自分でもよくわからなかった。

「じゃあ、もうこれっきりね。」

本心とは真逆の言葉を最後に、紗耶香は彼の元を去ったのだった。

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