−この人だけを一生愛し続ける−
そう心に誓った日は、もう遠い昔…。
結婚生活が長くなれば、誰にだって“浮つく瞬間”が訪れるもの。美男美女が行き交う東京で暮らすハイスペ男女なら尚更だ。
では、東京の夫/妻たちは一体どうやってその浮気心を解消し、家庭円満を維持しているのか。
これは、既婚男女のリアルを紡いだオムニバス・ストーリー。
「夫婦の秘め事」一挙に全話おさらい!
第1話:Facebookに届いた美女からの誘惑。浮かれる夫を踏み止まらせた、妻の手腕とは
“もしかして…あの加藤誠一くん?”
“私、小学校で一緒だった木下百合。覚えてくれてるかな…”
深夜、妻と娘が寝静まった後のこと。
調べもののついでに久しぶりにFacebookを開いたら、見覚えのあるアカウント名からメッセージが届いていた。
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第2話:「正直、人妻の方がモテます」夫に内緒で“密かな遊び”を繰り返す、35歳・美人妻の目的とは
“妻に疑われてて…”だなんて。まったく、一気に白けた気分にさせられた。
そんな言葉、遊び慣れた男なら絶対に口にしない。家庭で嫁の尻に敷かれている様が想像できてしまった瞬間、女はその男を“対象外”にすることを知らないのだろうか。
写真を見る限りでは想像以上にいい男になっていたから、もう少し楽しませてくれるかと思ったのに。まったくの期待外れだった。
私は大きく溜息を吐き、さてこの後どうしたものかとスマホを手に取る。すると、一通のLINEが届いていることに気がついた。
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第3話:「男にとって“妻”と“女”は別物」浮つく心を捨てきれぬ既婚男の、忘れられない一夜
−今夜はもう少し、一緒にいられる?
この言葉をいつ発するか。僕はもうかれこれ30分近く、獲物を狙うハイエナの如く彼女の隙を伺い続けている。
男女の関係はとにもかくにも“間”が要だ。特に今夜の僕と彼女…木下百合のように、アリにもナシにも転びうる場面では。
しかしそんな緊張感ある駆け引きを続ける僕の心中を知ってか、知らずか。彼女は残酷なまでにあっさりと僕の下心を粉砕するセリフを吐いたのだ。
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第4話:“2番目に好きな人”と結婚した。夫以外の男とキスした人妻が、隠し続けた本音に気づいた夜
悟とはゼミ仲間で、性別を超えた最高の友達で、恥も外聞もなくなんでも話せる同士だった。それ以上でも以下でもない。ずっとそう思っていたのに。
−私が結婚したのは、2番目に好きな人だったんだ。
唇を重ねた瞬間、私は永らく誤魔化し続けていたその事実に気がついてしまった。
私は悟のことが好きだった。多分、出会った時からずっと。
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第5話:結婚5年、隠していた手紙が妻にバレた。他の女に目移りした男が語る「妻とセカンド女の差」とは
僕はただただ狼狽え、とっさに「違うんだ」と言い訳のセリフを吐いた。しかしそれ以降の言葉が続かなかった。…何も違わないのだから、当然だ。
浮気心に負け、妻がいながら別の女性…美沙と男女の関係になってしまったことに、弁解の余地はない。だがそんな僕を責めることはせず、ひたすら黙って見つめる妻のまっすぐで力強い瞳。毅然とした態度。
そして彼女が静かに言ったある言葉で、僕は痛感したのだ。人生をともにするべき相手は美沙じゃない。やはりあかりだ、と。
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第6話:女の秘密は完全犯罪。「夫を愛してる」と語る人妻が、それでも他の男を必要とする複雑な理由
涼介は私を独身だと思い込んでいるようだが、実は違う。私は結婚している。
会う時に指輪を外していたのは「そっちも人妻ならいいでしょ」みたいに扱われるのが嫌だったから。それに…夫からプレゼントされた物を身につけたまま、別の男に会いたくないという気持ちがあった。
私は、平気で遊びの恋愛ができるような割り切った性格の女じゃない。一夜限りで終われずついずるずると涼介に依存してしまったのも、私がこういった関係に慣れていない証拠だ。
結婚後、夫以外の男に抱かれたのは彼が初めてだった。
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第7話:「うちの妻に限って」は男の思い込み。“レス”歴4年でも危機感のない夫を焦らせた、ある女の忠告
「…それで、奥さんとはうまくいってるの?」
仕事帰りに待ち合わせた『高太郎』。お互いの近況をひとしきり話した後で、東莉子(あずま・りこ)がさりげなく僕に尋ねた。
「ああ、特に変わりはないよ。相変わらず“レス”ではあるけど」
なんでもないことのように答える。夫婦生活の実態をあっさり暴露したのは、莉子が僕の元カノで気兼ねなく話せる関係だから。もちろん彼女と恋人同士だったのは妻の美沙と出会うずっと前、学生時代の話だが。
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第8話:三次会のカラオケで、一番人気の商社マンと消えた女。清楚な女がひた隠す、したたかな裏の顔
そういえば昔、某商業施設の広告で「悪い女ほど、清楚な服がよく似合う」というキャッチコピーがあったっけ。本当にその通りだと感心し、強烈に覚えている。
男はまったく気付かないが、原色づかいの尖ったファッションに身を包む女ほど内面は真逆で純情乙女だったりするものだ。
逆にいわゆる“悪女”ってやつは、おしなべてパステルカラーを好む。「悪いことなどできません♡」という顔をして、平気で清純派を気取っているのだ。
小柳美沙がまさに、その典型である。
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第9話:「私…離婚するかも」魔性を秘めた美女の弱音に、愛妻家の男が“間違い”を犯した夜
まあ…たまに女の子のいる店に出入りすることくらいはある。だが軽率な行動をするつもりなどまったくなかった。僕は莉子との結婚生活に満足しているし、そろそろ子どもを…とも考えてもいるのだ。
しかしそんな僕でも、間違いを犯してしまうことはある。というより、どれだけ誠実な男であっても、と言い換えたい。
なぜなら“間違い”は、自分の意思と無関係に起きるからだ。
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