夫婦の秘め事 Vol.9

「私…離婚するかも」魔性を秘めた美女の弱音に、愛妻家の男が“間違い”を犯した夜

−この人だけを一生愛し続ける−

そう心に誓った日はもう遠い昔…。

結婚生活が長くなれば、誰にだって“浮つく瞬間”が訪れるもの。美男美女が行き交う東京で暮らすハイスペ男女なら尚更だ。

では、東京の夫/妻たちは一体どうやってその浮気心を解消し、家庭円満をキープしているのか。

これは、既婚男女のリアルを紡いだオムニバス・ストーリー。


第9話:愛妻家だったはずの男・圭介が、間違いを犯した夜


「あはは。さすが、私の夫」

ご満悦の表情で笑う妻・莉子に「まあな」と答えながら、僕は再びテレビ画面に視線を戻した。

最近やたらと目にするグラビアタレントが笑っている。だが正直、僕はちっとも魅力的だと思わない。別に莉子のために嘘を言ったわけではないのだ。

昔から世の男たちがこぞって夢中になるような、いわゆるモテ系の女には惹かれなかった。どちらかというと一癖も二癖もあるような“変わった女”を好きになる。

この子の良さは、僕だけが知っている。そういうマニアックな独占欲が刺激されるのかもしれない。

莉子に惹かれ結婚しようと考えるようになったのも、彼女の“クセ者感”が面白かったから。時に怖くなるほど人の心を見抜き、毒舌っぷりもなかなかだが、ある局面ではものすごく情が深かったり純粋だったりする。

「こんな女は他にいないぞ」と思わせてくれるのだった。

正直、言い寄ってくる女がいないわけではない。しかし僕にとって莉子は唯一無二で、彼女以外の女性との未来はもう考えられない。

まあ…たまに女の子のいる店に出入りすることくらいはある。だが軽率な行動をするつもりなどまったくなかった。僕は莉子との結婚生活に満足しているし、そろそろ子どもを…とも考えてもいるのだ。

しかしそんな僕でも、間違いを犯してしまうことはある。というより、どれだけ誠実な男であっても、と言い換えたい。

なぜなら“間違い”は、自分の意思と無関係に起きるからだ。

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