独身オンナが黙ってない Vol.4

「あなたが独身で、よかった」33歳女が生まれて初めて言われたセリフ。年下男に心を掻き乱された夜

ーただ、結婚していないというだけなのに。

30代独身だというだけで、蔑まれ虐げられ、非難される…。その名も、独身ハラスメント。

それとは一切無縁だったはずの莉央(33)は、ある日突然、独身街道に再び投げ出される。彼女を待ち受けるのは、様々な独身ハラスメントだった。

—結婚だけが幸せの形だなんて、誰が決めたの…?

そんな違和感を強く抱く莉央。自分なりの“幸せの形”を見つけるため、奮闘の日々が始まるのであったー。


アパレルブランド「Noemie(ノエミー)」のブランドマネージャーとして働く莉央は、結婚式目前に突然婚約破棄をされてしまう。

仕事で大役を任されることになった矢先、既婚女子・優子から独身ハラスメントと思われる発言をされた莉央。「美人なのにどうして結婚してないんですか?」という発言や、結婚式でのブーケトスにウンザリしつつも、自分は仕事で必ず結果を出そうと決意するのだった。


『吉永さん、先日は偶然レセプションでお会いできて嬉しかったです。よかったら今度あらためて、お食事でもいかがですか?』

会社のデスクで、莉央はPCのメール画面をまじまじと見つめた。取引先の担当バイヤーである将暉から、突然そんなメールが届いたのだ。

—お食事って…二人で?これってどういう意味なんだろう…。

返信を打とうとしたが、何と返すべきか迷っていた。これがプライベートだったら適当にやりすごすものの、彼は取引先の担当者だ。失礼な返信もできない。

レセプションで会ったとき将暉が莉央に向けた、やけにきらきらとした視線。そして展示会終了後に亜樹が『彼、絶対莉央さんに見惚れてましたよ!』と騒いでいたことを思い出す。

「…莉央さん、莉央さん!そろそろお店向かいませんか?」

亜樹から声をかけられて、ハッと我に返った。今日は、部署の何名かで集まってディナーをする予定になっているのだ。

六本木のオフィスを出ると、辺りはすっかりクリスマスムード一色である。

「クリスマスですね…。まあこの歳になると、一周まわってクリスマスなんてどうでもいいですけど」

すれ違う男女を横目で見ながら亜樹が小声でぼやいた。幸せそうに手をつなぐカップルに莉央もちらりと視線を向け、かじかむ手をそっとコートのポケットの中に入れた。

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