“生まれつき勝ち組”だなんて胡座をかいていられるのは、今だけよー。
佐藤直子(27歳)は地方の下流家庭出身だが、猛勉強の末に東大合格、卒業後は外資系証券会社に入社。独力でアッパー層に仲間入りした「外銀女子」。
そんな直子の前に“生まれながらの勝ち組”・あゆみが現れる。
容易く多くを手に入れるあゆみに、直子の苛立ちは募るばかり。
そんな時、中学・高校時代の同級生・知也と偶然再会した直子。つかの間の春が訪れたかと思った矢先、実は彼が天敵・あゆみの元彼だったと判明する。
知也と“イイ雰囲気”になったかと思いきや、直子に指一本触れることなく去られてしまい意気消沈するも、仕事では大きな転機が訪れるのだった。
嵐のようなシンガポール出張から、2か月後。
10月の決算発表期を終えたばかりのフロアには、まったりとした空気が流れていた。
コーヒーを汲んでデスクに戻りながら、直子は周囲を見渡す。
デスクに併設された棚にはどれも、資料や本がうず高く積み上げられており、そこに人が居る......
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この記事へのコメント
男の人は「手元から離れるのが惜しい」って気分なんですか??(笑)